計画研究
学術変革領域研究(B)
「うまく水素を動かす」ことは水素社会にとって重要な問題である。物質表面上を水素が動く例として、グラフェン上の水素を検討した。グラフェンを金担体上に吸着し、グラフェンの電子の一部を金担体に移動させることで、グラフェン上の水素が動きやすくなることが判明した。原子レベルのモデルが第一原理計算などで必要となるが、表面拡散を含む表面特性モデル作成に関する手法を新たに開発した。
無機材料および物性関連の計算科学
物質表面で「うまく水素を動かす」ための方法論として、物質間の電子準位の違いをうまく活用し、水素を正に帯電させることを、グラフェン状の水素拡散で発見した。学理が見つかったことで、他の系での活用が期待できる。表面特性モデル作成に関する手法は系を問わない汎用的なものであり、様々な分野で活躍できるため、学術的意義が高い。