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2022 年度 実績報告書

新生ニューロン群知能:脳の再生効率を決定する挙動と制御則の理解

計画研究

研究領域ヘテロ群知能:多様な細胞の集団動態から切り拓く群知能システムの革新的設計論
研究課題/領域番号 21H05106
研究機関同志社大学

研究代表者

金子 奈穂子  同志社大学, 脳科学研究科, 教授 (20464571)

研究期間 (年度) 2021-08-23 – 2024-03-31
キーワード脳室下帯 / 新生ニューロン / 鎖状細胞移動 / 群知能
研究実績の概要

1、培養環境下で鎖状移動する新生ニューロンのライブイメージング
1)2022年度初に同志社大学で自身の研究室を開設したため、新たに購入・整備した機器を用いてこれまで行ってきた培養細胞・脳スライスを用いたタイムラプスイメージングと同様のデータを取得するための条件決定を行なった。 2)マウスの脳室下帯組織を切り出し、濃度・組成の異なるゲルに包埋培養した。鎖状細胞塊を形成する新生ニューロンを対象として、3次元的な挙動を追跡するタイムラプス撮像を行い、得られた画像を用いて、鎖状細胞塊を形成する新生ニューロンの移動軌跡をトラッキングした(A02 梅津博士との共同研究)。 3)培養条件下で鎖状移動する新生ニューロンのライブイメージングから、A01 加納博士らとディスカッションを行い、基盤となる数理モデルを作成した。これまでに得られた新生ニューロン-アストロサイトの相互作用をモデル内に含めて、細胞群を形成する意義やヘテロ性の意義を検討した。
2、移動・成熟中の新生ニューロンのSingle cell RNAseq:前年度に検討したFACSを用いたシングルセルサンプルから、Chromium社10x Genomixを用いてcDNAライブラリーを作製し、次世代シークエンサーで網羅的遺伝子発現解析を行なった。得られたデータを用いて、バイオインフォマティクス解析を解析した。
3、脳梗塞後の脳内を移動する新生ニューロンとアストロサイトの電子顕微鏡解析:脳梗塞モデルマウスの脳内を移動する新生ニューロンと周囲のアストロサイト、血管構造を、Serial Block Face Scanning Electron Microscopyを用いて解析を行った。血管周囲に存在するアストロサイトの微細突起全てを検出することを目標としており、解析を継続中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は、研究代表者の異動のため、研究室のセットアップが必要だった。撮像設備や培養装置を新たに整備したため、それらに伴う実験条件の最適化に時間を要した。しかし、年度内に、本研究で計画している研究を遂行する環境の整備を行うことができた。この間、細胞培養や動物実験などの実験系の遂行には遅れが生じたが、数理モデル構築のためのディスカッションや論文検索、シングルセルRNAシークエンシングのデータ整理等は当初の計画以上に進めることができたため、おおむね順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

今後、数理モデルの構築と新生ニューロンの培養実験による検証の繰り返しが本研究の発展に重要なステップであると考えている。そのため、研究室に所属する大学院生1名が本研究の培養実験を担当して、A02梅津博士のサポートのもとで移動軌跡のトラッキング実験、A01加納博士が進めている数理モデルのさらなる改良と、アストロサイトとの相互作用モデルの検証を行う。これらによって新生ニューロンの挙動のヘテロ性の移動における意義を明らかにするとともに、シングルセルレベルの網羅的遺伝子発現データをバイオインフォマティクス解析して、ヘテロ性を裏打ちする遺伝子発現の多様性を見出すことを目指す。

  • 研究成果

    (16件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (11件) (うち招待講演 8件) 備考 (2件)

  • [国際共同研究] バレンシア大学(スペイン)

    • 国名
      スペイン
    • 外国機関名
      バレンシア大学
  • [雑誌論文] Amphiphilic peptide-tagged N-cadherin forms radial glial-like fibers that enhance neuronal migration in injured brain and promote sensorimotor recovery2023

    • 著者名/発表者名
      Ohno Yuya、Nakajima Chikako、Ajioka Itsuki、Muraoka Takahiro、Yaguchi Atsuya、Fujioka Teppei、Akimoto Saori、Matsuo Misaki、Lotfy Ahmed、Nakamura Sayuri、Herranz-Perez Vicente、Garcia-Verdugo Jose Manuel、Matsukawa Noriyuki、Kaneko Naoko、Sawamoto Kazunobu
    • 雑誌名

      Biomaterials

      巻: 294 ページ: 122003~122003

    • DOI

      10.1016/j.biomaterials.2023.122003

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Chitinase-like protein 3: A novel niche factor for mouse neural stem cells2022

    • 著者名/発表者名
      Namiki Jun、Suzuki Sayuri、Shibata Shinsuke、Kubota Yoshiaki、Kaneko Naoko、Yoshida Kenji、Yamaguchi Ryo、Matsuzaki Yumi、Masuda Takeshi、Ishihama Yasushi、Sawamoto Kazunobu、Okano Hideyuki
    • 雑誌名

      Stem Cell Reports

      巻: 17 ページ: 2704~2717

    • DOI

      10.1016/j.stemcr.2022.10.012

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 傷害脳を再生するニューロンの細胞骨格ダイナミクス制御2023

    • 著者名/発表者名
      金子奈穂子
    • 学会等名
      日本化学会第103春季年会
    • 招待講演
  • [学会発表] 成体脳内の神経幹細胞の分化と傷害脳の再生2023

    • 著者名/発表者名
      金子奈穂子
    • 学会等名
      第128回日本解剖学会総会・全国学術集会
    • 招待講演
  • [学会発表] 脳梗塞後のニューロン再生と機能回復2023

    • 著者名/発表者名
      金子奈穂子
    • 学会等名
      第22回日本再生医療学会総会
  • [学会発表] 脳を知り、再生に挑む2023

    • 著者名/発表者名
      金子奈穂子
    • 学会等名
      世界脳週間京都講演会2022年度
    • 招待講演
  • [学会発表] 潜在する再生能力を活用した傷害脳の再生2022

    • 著者名/発表者名
      金子奈穂子
    • 学会等名
      第14回脳科学若手の会関西部会セミナー
    • 招待講演
  • [学会発表] 成体脳で生まれる神経細胞の挙動制御と傷害脳の再生2022

    • 著者名/発表者名
      金子奈穂子
    • 学会等名
      地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所セミナー
    • 招待講演
  • [学会発表] 脳の再生能力を考える2022

    • 著者名/発表者名
      金子奈穂子
    • 学会等名
      脳科学サテライト教室
    • 招待講演
  • [学会発表] Interaction between new neurons and astrocyte in the post-stroke brain2022

    • 著者名/発表者名
      Naoko Kaneko
    • 学会等名
      第96回日本薬理学会年会
    • 招待講演
  • [学会発表] Heterogeneous movement of chain-forming neurons for efficient migration in the adult brain.2022

    • 著者名/発表者名
      Naoko Kaneko
    • 学会等名
      The 45th Annual Meeting of the Molecular Biology Society of Japan
  • [学会発表] Swarming migration of new neurons in the adult brain for neuronal regeneration.2022

    • 著者名/発表者名
      Naoko Kaneko
    • 学会等名
      日本発生生物学会第55回大会
    • 招待講演
  • [学会発表] JNK-dependent phosphorylation sites of GAP-43 in the growing axons of rodents and human.2022

    • 著者名/発表者名
      Masayasu Okada, Asami Kawasaki, Naoko Kaneko, Motohiro Nozumi, Hiroyuki Yamazaki, Kazunobu Sawamoto, Hayato Fukusumi, Yonehiro Kanemura, Yukihiko Fujii, Michihiro Igarashi.
    • 学会等名
      Neuro2022
  • [備考] ヘテロ群知能領域HP

    • URL

      https://heteroswarm.org/

  • [備考] 同志社大学大学院脳科学研究科ホームページ部門紹介

    • URL

      https://brainscience.doshisha.ac.jp/introduction/pat/nr.html

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公開日: 2023-12-25  

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