計画研究
「大集団科学による個体‐世界相互作用に基づく人間の当事者化のリアルワールド実証」(略称:リアルワールド実証チーム)では、思春期に人間が世界との相互作用の中で「当事者化」していく過程とその機構、およびその長期的生涯影響について、大規模思春期コホート(N=3000)である「東京ティーンコホート」等を用いて実証的に明らかにする。研究初年度においては、領域全体での「当事者化」のコンセプトや定義、さらには「社会モデル」に関する活発な議論を踏まえて、計画班内で共通に導入する測定指標を確定した。一部の指標については、海外でも先行研究により開発されたものであるため、使用許可と翻訳許可を得て日本語版の作成を行った。その後、パイロット調査によって測定指標が問題なく収集しうることを確認したうえで大規模思春期コホート調査を開始。訪問調査、来所型調査を担当する調査員のトレーニングなども行った。計画班内での連携を強化するために、オンライン会議を頻繁に行い、個体‐世界の相互作用モデル、当事者化のプロセスについての定義を共有し、各分担研究課題の役割と相互接続(データ共有などのタイミング)に関する計画も確定した。
3: やや遅れている
新型コロナの感染拡大により、コホート訪問調査の開始時期を遅らせる必要が生じた。また、調査開始後も感染拡大期を避けて進める必要があり、調査にやや遅れが生じている。
新型コロナの感染状況をみながら、できる限り訪問調査を効率的に進め、データ収集を続けていく。また、個体と世界の相互作用を効果的にとらえるために、ロンドンやニューヨークなど海外の思春期コホートとの連携研究を進め、当事者化のプロセスへの文化や社会的信念(差別やスティグマを含む)の影響を検証する。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 4件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 6件) 備考 (2件)
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