計画研究
超流動3HeーA相での半整数量子渦探索(石川(代表)、中原、高木)A相は時間反転対称性が破られたカイラル超流体であり、軌道とスピンの自由度がそれぞれπの位相回転を担う半整数量子渦が薄膜超流動状態で予想されている。中原は磁場下回転での半整数渦の安定性と渦格子の形成を理論計算した。高木は半整数渦格子の全体に拡がるスピン波共鳴周波数の回転角速度依存性を計算した。石川は高磁場下で回転しながら超流動転移させ実験を進めたが、半整数量子渦の検出には至っていない。超流動3HeーB相のマヨラナ束縛状態に対する磁気効果(野村)ゼロ磁場中のB相は時間反転対称であり、壁の鏡面度が大きいときに表面マヨラナコーンを持ったトポロジカル超流体であることが明らかになった。磁場下では時間反転対称性が破れトポロジカルに保護された表面マヨラナモードが消失し、ゼロエネルギーギャップが出現するトポロジカル相転移が予想されている。磁場下での実験で音響インピーダンスの実部虚部に特徴的な振る舞いを見いだした。磁場によるトポロジカル相転移にともなうギャップ生成と考えている。不均一・超伝導体における奇周波数クーパー対とスピン帯磁率(東谷、三宅)奇周波数クーパー対の存在はスピン帯磁率の増大という異常を低温で引き起こす。これは奇周波数状態の「負の超流動密度」に起因することが示された。奇周波数超伝導状態での「負のマイスナー効果」と同じと考えられる。超流動3HeーB相の表面奇周波数状態と自発スピン流(東谷)表面束縛状態は自発スピン流を生み出す。このスピン流が偶周波数クーパー対と奇周波数クーパー対が共存する領域のみに散在することを示した。超流動3HeーA相表面におけるトポロジカル欠陥の観測(池上)A相の自由表面に形成されたカイラルドメイン壁の存在を電子に働くマグナス力から観測した。特異な欠陥(Boojum等)のドメイン壁構造を探索する研究を始めた。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2015 2014 その他
すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 12件、 謝辞記載あり 11件) 学会発表 (21件) (うち招待講演 3件) 備考 (2件)
Journal of the Physical Society of Japan
巻: 84 ページ: 033708-1-5
10.7566/JPSJ.84.033708
Journal of Physical Society of Japan
巻: 84 ページ: 043702-1-6
10.7566/JPSJ.84.043702
Physical Review B
巻: 91 ページ: 09451-1-5
10.1103/PhysRevB.91.094511
Physical Review Letters
巻: 114 ページ: 105304-1-5
10.1103/PhysRevLett.114.105304
JPS Conference Proceedings
巻: 4 ページ: 0110040104
10.7566/JPSCP.4.011004
巻: 90 ページ: 214525-1-6
10.1103/PhysRevB.90.214525
Journal of Physics: Conference Series
巻: 568 ページ: 012006-1-5
10.1088/1742-6596/568/1/012006
巻: 83 ページ: 09460301019
10.7566/JPSJ.83.094603
巻: 83 ページ: 075002-1-2
10.7566/JPSJ.83.075002
巻: 83 ページ: 063706-1-4
10.7566/JPSJ.83.063706
巻: 89 ページ: 184505-1-9
10.1103/PhysRevB.89.184505
巻: 83 ページ: 05370-1-4
10.7566/JPSJ.83.053701
http://www.topological-qp.jp/
http://www.topological-qp.jp/english/index.html