多くの酵素の活性部位においては、触媒官能基が他の活性な官能基から孤立した環境にあるため、反応活性種が長寿命をもって反応に関わることができ、基質分子の効率的な活性化が達成されている。このような特質をもつ反応場として、内部に官能基を固定した巨大分子空孔を開発し、活性種の安定化を図りつつ、それらが本来もつ高い反応性を分子活性化に活用することを目的として検討した。酵素反応活性中間体の合成反応への応用、生体内において重要な役割を果たしている小分子活性化のモデル研究、また、新規な巨大空孔型配位子の開発を行った。
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