研究分担者 |
郭 新宇 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 教授 (10322273)
石坂 丞二 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 教授 (40304969)
中村 啓彦 鹿児島大学, 水産学部, 准教授 (50284914)
木田 新一郎 独立行政法人海洋研究開発機構, アプリケーションラボ, 研究員 (50543229)
広瀬 直毅 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70335983)
加古 真一郎 鹿児島大学, 理工学研究科, 助教 (60709624)
|
研究実績の概要 |
日本海における植物プランクトンの春季ブルームによる海色変化が海面水温に与える影響、そしてその水温変化が大気過程に与える効果を、混合層モデルと領域大気モデルを用いて検証し、日本南岸における低気圧強度に対して、日本海の海色変化が与える統計的に有意な影響を確認した(Isobe et al., 2014, J.Clim)。瀬戸内海における強い潮汐混合に応じた海水温の大潮-小潮変動に伴い、瀬戸内海上の風と気温が15日周期で変動していることを確かめ、大気の鉛直安定度の変化がその原因であることを突き止めた(Iwasaki et al., 2015, Sci. Rep)。九州南岸において黒潮に対して逆方向の風が吹く場合、流軸が沿岸側へシフトすることで小蛇行の発生につながることを観測データの解析や数値モデリングを通して明らかにした(Nakamura et al., 2015, JO)。2012年7月に瀬戸内海で実施した大気海洋同時観測結果を取りまとめ、海洋の混合域(低温域)直上の下層大気で安定成層が形成されるとともに、ドーム状になった成層構造周辺で局所風が強化される様子を検出した(Nakagawa & Guo, in prep)。また、南シナ海の沿岸部における海面水温が海上風に与える影響について数値モデリングで明らかにした(Shi et al., 2014, DSR)。東シナ海に広がる長江希釈水が、夏季には海面加熱によって高温域を形成する一方で、冬季の海面冷却で形成された冷水域を維持しつつ北上する過程を、Hirose et al. (2013)の海洋再解析データを利用して明らかにした(Kako et al. in prep)。河川モデルと海洋循環モデルを一体化させ、上記の河川-海洋-大気システムをモデリングする準備を進めた(Kida et al., JO, 2014)。
|