計画研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
雲観測衛星(ISCCP、MODIS、CloudSat、CALIPSO)のデータセットから、日本近海・北西太平洋域を対象に雲の光学的厚さ、雲水量、雲氷量、雲粒有効半径、水蒸気量のデータセットを収集、整備した。衛星搭載能動型センサーであるCloudsatとCALIPSOから2種類の氷雲、過冷却の水雲、通常の水雲に分けて雲粒子のタイプ識別を行なう手法を確立し、グローバルなデータセットに適用した。また、雲の光学的・幾何学的厚さ、雲頂高度め水平分布、放射収支の3次元分布を定量的に評価するための複合センサーを用いた解析手法の改良を行なった。特に、低層雲の雲粒数濃度および幾何学的厚さを推定する手法を改良した。次に、雲解像領域大気モデルを用いて雲の微物理過程(水滴と氷晶の区別や粒径分布等)のシミュレーシンを行うために放射過程を改良し、冬季の日本周辺の寒気の吹き出しに伴う雲の計算結果を衛星データと比較し、これらの雲についてはモデルによる計算結果の精度の妥当性を確認した。さらに、大気上端と地表面の放射収支について過去の船舶観測データや衛星観測のデータを用いて冬季の黒潮域及び黒潮続流域を対象に定量的な評価を行なった。その結果、冬季の黒潮域においては海面での短波・長波の放射収支はほぼバランスしており、顕熱と潜熱による海面から大気への熱の輸送が支配的であることが示された。その他、平成24年度の船舶集中観測に向けて、他の班と協力しつつシーロメーターや放射計の観測準備を進めた。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (7件) 図書 (1件)
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