融合マテリアル構築の基盤となる制御分子として、新規なエラスチン類似ポリペプチドを作製した。このポリペプチドは天然エラスチンのドメイン構造を簡略化したブロック構造を持ち、外部刺激によって均質性にすぐれたナノファイバーを形成する。エラスチン配列に銀結合配列を付加した融合ポリペプチドを作製し、銀粒子がポリペプチドファイバーに担持された抗菌性ファイバー膜を得た。さらに、ナノファイバーを生分解性を有する高分子素材と融合し、組織工学用の足場材料を作製した。領域内共同研究として、精密合成したブロック高分子を制御分子として利用し、液相中でシリカナノ粒子を二次元のリング状構造体へと組織化することに成功した。
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