研究領域 | 融合マテリアル:分子制御による材料創成と機能開拓 |
研究課題/領域番号 |
22107009
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
新垣 篤史 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10367154)
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研究期間 (年度) |
2010-06-23 – 2015-03-31
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キーワード | ハイブリッド材料 / 機能性高分子 / 融合マテリアル / 生体材料 / バイオテクノロジー |
研究概要 |
本研究は、微生物におけるバイオミネラル結晶の形成に関与するタンパク質の分子制御に基づいた磁性融合マテリアルの創製を目的としている。磁性材料の磁気特性は、結晶の構造、形態、サイズに依存することからこれらの因子の制御が要求される。特に、バイオミネラルの最小単位であるサブミクロン~ナノメートルサイズの結晶の形態や表面構造を制御する技術の開発に取り組む。本年度は、酸化鉄結晶の成長に関わる4つのタンパク質の機能分類を行い、これらが異なる機能を持って結晶形態の制御に関わることを明らかにした。また、タンパク質の部分欠損株を作製し、タンパク質の機能性領域の同定を行った。形態制御タンパク質をコードする遺伝子を異種細菌に導入することで、結晶の形態制御が可能なことを示した。さらに、磁性細菌の酸化鉄結晶を用いたポリマーの重合について共同研究を行い、生体由来の酸化鉄が触媒として機能することを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
これまでの研究において、研究代表者は本新学術領域内の研究グループとの共同研究を積極的に実施してきた。青島、今井らとの間で行った生体由来の酸化鉄磁気微粒子を用いたポリマー重合に関する共同研究成果は、国際誌(Chem Commun誌)に論文発表した。この成果に基づいて、さらに共同研究を進めている。研究代表者が進める研究計画のみならず、異分野研究者との共同研究によって、研究開始当初予想しなかった結果が得られており、当初の計画以上に研究が進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
タンパク質の酸化鉄結晶の形態やサイズの制御機構を分子レベルで解析する。タンパク質間の相互作用や無機物との相互作用が予想される機能ドメインに着目し、構造に基づく分子レベルでの解析を進める。また、本領域内の研究者との共同研究によって、細菌の遺伝子組換えによって作製した特異な形態を有する酸化鉄結晶の構造解析や、タンパク質の粒子形成過程におけるシミュレーションにより反応機構の解析を進める。表面の制御された磁気微粒子を合成し、ポリマー重合用触媒としての応用法を検討する。これまでの研究成果を総括しつつ、個々の研究成果を論文としてまとめる。
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