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2012 年度 実績報告書

放線菌ゲノム解析と二次代謝産物生合成遺伝子情報の効果的利用

計画研究

研究領域生合成マシナリー:生物活性物質構造多様性創出システムの解明と制御
研究課題/領域番号 22108010
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

石川 淳  国立感染症研究所, 生物活性物質部, 室長 (40202957)

研究分担者 星野 泰隆  国立感染症研究所, 生物活性物質部, 主任研究官 (40399457)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2015-03-31
キーワードゲノム / データベース / 二次代謝産物 / 抗生物質 / 次世代シークエンサー
研究実績の概要

抗生物質や抗ガン剤などの生物活性物質(二次代謝産物)の生産者である放線菌において、現在我々が認知できている二次代謝産物は、放線菌の生産能力のうちの1割ほどでしかないことがゲノム解析により明らかにされた。しかしながら、残りの9割にアプローチし、利用するための情報は未だ不十分であるため、既存の情報を整理し、生合成マシナリーの解明とそれを応用した新たなマシナリーのデザインのためのデータベースを構築することを目的とする。
公共データベースに登録されている放線菌ゲノム配列のうち、二次代謝産物生合成遺伝子がよくアノテーションされているS. coelicolor A3(2)、S. avermitilis、S. griseusおよびSaccharopolyspora erythraeaのすべてのタンパク質に見出されるPfamドメインのうち、二次代謝産物生合成だけに関わっているもの、あるいは頻繁に見出されるものを抽出したサブセットを作成した。これらのドメインを他の放線菌ゲノム配列中に検索した結果、二次代謝産物生合成遺伝子を効率よく見出せることが明らかになったため、ドラフトゲノム配列を含む放線菌ゲノム配列から二次代謝産物生合成遺伝子を見出すウェブツール「2ndFind」を作成した。しかしながら、アミノ配糖体抗生物質生合成タンパク質の検出感度が低かったため、8種のアミノ配糖体抗生物質の生合成タンパク質に頻繁に見出されるPfamドメインを追加し、検出感度を改善できた。
一方、生合成マシナリーの班員その他から依頼を受け、次世代シークエンサーを用いて3株の放線菌のドラフトゲノムシークエンシングおよび5株のデータ解析を行い、それらの株が生産する二次代謝産物の生合成遺伝子の発見に寄与した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画していた規模のデータベースの構築はやや遅れているが、データを活用したウェブツールの開発と改良を行ったことと、ゲノム解析支援の実績を勘案すると、全体としては順調に進展していると言える。

今後の研究の推進方策

データベースの構築を継続しつつ、二次代謝産物生合成遺伝子発見のためのツール開発にも重点を置く。特に二次代謝産物生合成遺伝子発見に利用しているPfamデータベースの新版がリリースされているため、旧版との違いを精査し、新版への移行を検討する。

備考

二次代謝産物生合成遺伝子発見のためのウェブツール

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Complete genome sequence of the motile actinomycete Actinoplanes missouriensis 431T.2012

    • 著者名/発表者名
      Yamamura, H.
    • 雑誌名

      Standards in Genomic Science

      巻: 7 ページ: 294-303

    • DOI

      10.4056/sigs.3196539

    • 査読あり
  • [学会発表] De novoアセンブリーの最適化と二次代謝生合成遺伝子発見ツールの開発2013

    • 著者名/発表者名
      石川淳
    • 学会等名
      第86回日本細菌学会総会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      2013-03-18 – 2013-03-20
    • 招待講演
  • [学会発表] 次世代シークエンサーによる「とりあえずゲノム」解析のすすめ2012

    • 著者名/発表者名
      石川淳
    • 学会等名
      第56回日本医真菌学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2012-11-10 – 2012-11-11
    • 招待講演
  • [学会発表] 二次代謝産物研究における次世代シークエンサーの利用2012

    • 著者名/発表者名
      石川淳
    • 学会等名
      日本農芸化学会東北支部シンポジウム
    • 発表場所
      秋田
    • 年月日
      2012-06-30 – 2012-06-30
    • 招待講演
  • [学会発表] 2ndFind: a web-based support tool to find secondary metabolite biosynthetic gene cluster.2012

    • 著者名/発表者名
      Ishikawa, J.
    • 学会等名
      International Conference of Natural Products Biosynthesis
    • 発表場所
      Awaji Shima, Japan
    • 年月日
      2012-06-17 – 2012-06-22
  • [備考] 2ndFind

    • URL

      http://biosyn.nih.go.jp/2ndfind/

URL: 

公開日: 2018-02-02  

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