計画研究
本計画研究班は,(1)光波領域のメタ表面創製技術の開発,(2)メタ表面解析技術の開発と試料設計,(3)メタ表面の特性測定と電磁場制御機能の検証を主たる目的として研究を進めた。開始当初の目標として,①磁気双極子遷移の増強,②非線形光学効果の増強,③メタ表面の特異な表面電磁波モードの検証,④表面分散の改変による発光制御,⑤メタ表面のインピーダンス制御,⑥産業応用の6つの課題を設定して達成を目指した。研究開始後の検討から,光波領域メタマテリアルでは大きな非線形性やそれを利用した素子特性の外場制御,光源の組込み易さ,電子分極等との連成波の利用が主たる利点であることが判明した。上記の目標③はこれに合致せず,すでにマイクロ波で実証研究が進んでいたことから,これを除く5つの目標に集中して検討を進めた。目標①では,電子線リソグラフィーを用いてMIM型プラズモン共振器アレイの作製技術を開発し,Erイオンの磁気双極子遷移の増強を達成した。目標②では,やはりMIM共振器アレイを作製して第2高調波発生の増強効果を実証した。目標④では,豊田中研や和歌山大学と共同でメタ表面の分散制御による動的ビーム走査を実現した。目標⑤では,MIM共振器アレイによるインピーダンス制御を利用して光の完全吸収を達成した。目標⑥については,ナノインプリントリソグラフィによるメタ表面の量産技術を確立するとともに,波長選択的熱放射赤外光源の実装素子を開発した。特に平成26年度には,この実装素子を用いて炭酸ガス濃度計を作製して低消費電力化を実証した。さらに,光の波長よりも薄いメタマテリアル偏光子や蛍光増強基板の開発,光ディラックコーンの生成条件の解明と電子波ディラックコーンへの拡張等,当初計画には無かった多くの新しい研究成果も得られた。以上の研究成果は27報の学術論文や36件の招待講演などで公表した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (14件) (うち査読あり 14件、 謝辞記載あり 7件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (23件) (うち招待講演 10件) 図書 (1件) 備考 (2件) 産業財産権 (2件) (うち外国 1件)
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