頭部固定マウスにおいてレバー引き運動オペラント課題を開発し、これをマウスが遂行中に大脳運動野2/3層の2光子カルシウムイメージングに成功した。次に、この課題の学習中2週間にわたって、運動野の浅層から深層(脳表から約500 μm)に至るまで、延べ八千個の神経細胞の活動を計測することに世界で初めて成功した。その結果、学習期間において動物が運動課題に熟達する中期から後期にかけて、学習した運動の記憶が運動野5a層、特に大脳基底核へ信号を送る細胞の新たな活動パターンとして保持されることがわかった。さらに運動野1層樹状突起やそこに入力する軸索の運動課題実行中における活動を計測可能とした。
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