計画研究
本研究では、生理活性リゾリン脂質リゾホスファチジン酸(LPA)に関して、マウス、ゼブラフィッシュを用いた生理・病態機能の解明することを目的とする。これまで、LPA酵素オートタキシン(ATX)は胎児血管形成に関与する子Tが、マウス、ゼブラフィッシュモデルを用いて示されている。本年度は、TALENシステムを用い、ATXのノックアウトフィッシュを作製した。また、LPA受容体LPA4とLPA6のノックアウトゼブラフィッシュの作製を行い、LPA4/LPA6ダブルノックアウトフィッシュの作製を目指した。まず、ATX、LPA4のノックアウトフィッシュを作製できたことをPCRで確認した。LPA6は公的ライブラリーに変異体が存在することが判明したため、そこから入手した。MOのインジェクションの結果と反して、het/hetの掛け合わせで生まれたATX null fishは正常に発生し、アダルトまで成長した。受精卵にはATXタンパク質とmRNAが大量に発現しているため(maternalなATX)であると考えられた。現在、LPA4とLPA6のノックアウトゼブラフィッシュの掛け合わせを実施している。また、LPA4とLPA6のそれぞれのノックアウトマウスを交配し、LPA4/LPA6ダブルノックアウトマウスの作製を目指した。しかし、あらゆる掛け合わせを行っても、LPA4/LPA6ダブルノックアウトマウスは生まれてこなかった。LPA4ノックアウトでLPA6がヘテロのマウス、LPA4ヘテロでLPA6がノックアウトのマウスは生まれてきたが、その数は極めて少なかった。胎児の血管に着目すると、LPA4/LPA6ダブルノックアウトマウスはがATXノックアウトマウスとほぼ同様表現型を示すことがわかった。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 3件)
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