研究成果の概要 |
EPAやDHAを含む約500種類の脂肪酸代謝物を同時多項目的に検出、定量するメタボローム解析系を構築した。EPAのメタボローム解析からω3系脂肪酸に固有の代謝経路を見出し、その中から強い抗炎症活性を有する新規代謝物(17,18-diHEPE、12-OH-17,18-EpETE)を見いだした。ω3脂肪酸合成酵素(fat-1)のトランスジェニックマウスを用いた解析から、心臓のマクロファージが生成するEPA代謝物18-HEPEに心不全抑制作用があることを見出した。また、ヒト重症喘息のメタボローム解析から、プロテクチンD1などω3系メディエーターの代謝異常を見出し、病態の進展に関わる可能性を示した。
|