植物の成長は様々な環境要因によって大きく影響を受ける。本研究では、能動的な細胞成長制御が環境変動下での成長戦略として重要な機能となっていると考え、細胞成長制御機構の分子実体の解明を目指した。特に植物に特有な転写因子 GTL1の機能解析を進め、GTL1がCCS52A1遺伝子の発現を低下させることによって核内倍加周期を終了し、その結果細胞成長を抑制することを見いだした。これらの成果から、植物が核相依存的な機構と非依存的な機構を通して細胞成長を制御し、環境変化に応じて器官成長を調節するしくみの一端が明らかになった。
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