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2010 年度 実績報告書

光に対する植物の細胞応答機構の解析

計画研究

研究領域植物の環境感覚:刺激受容から細胞応答まで
研究課題/領域番号 22120002
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

研究機関京都大学

研究代表者

長谷 あきら  京都大学, 理学研究科, 教授 (40183082)

キーワード環境応答 / 光受容体 / 植物 / 細胞 / シグナル伝達
研究概要

植物は、特有の光受容体によって光情報を感知している。分子遺伝学的手法の急速な発展により、光受容体の分子レベルの作用機構が解明されつつあるが、この方法論の限界も見えてきている。一つには、「個々の細胞の応答が個体の応答としてどのように統合されるのか」という問題が未解決である。また、最も最近発見されたこともあり、フォトトロピンの作用機構はまったく不明である。そこで、新学術領域という枠組みを十二分に活用し、他研究班との緊密な連携の下、研究を進めた。
「個別細胞で感知された光情報の個体応答への統合機構」については、新しい研究に必要な技術の確立を目指した。まず、シロイヌナズナ芽生えの組織から細胞塊をフェムト秒レーザーで切り出す方法を細川班と共同で開発した。また、神原班と連携して芽生えの各器官・組織について遺伝子発現解析を行うための条件検討を行った。さらに、高橋勝利班と共同で、MALDI-TOF法によりシロイヌナズナ芽生えの少量の試料を用いて質量分析によるメタボローム解析を開始した。
「フォトトロピンによる膜機能制御機構」については、我々がこれまでに得ている知見をもとに、フォトトロピンが小胞輸送を介して膜機能を制御するという仮説の証明を目指し、小胞輸送に関連する低分子量Gタンパク質ARF1について、その細胞内分布の光による調節機構の解析を進めた。また、フォトトロピン機能を簡便に評価するための酵母菌を用いた実験系を北大の田中一馬氏のグループと共同で開発した。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2012 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (2件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Mutations in the N-terminal flanking region of the blue-light sensing domain LOV2 disrupt its repressive activity on the kinase domain in the Chlamydomonas Phototropin2012

    • 著者名/発表者名
      Aihara, Y., T.Yamamoto, K.Okajima, K.Yamamoto, T.Suzuki, S.Tokutomi, K.Tanaka, A.Nagatani
    • 雑誌名

      J Biol.Chem.

      巻: 287 ページ: 9901-9909

    • DOI

      10.1074/jbc.M111.324723

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Tissue-autonomous promotion of palisade cell development by phototropin 2 in Arabidopsis thaliana2011

    • 著者名/発表者名
      Kozuka, T., S-G.Kong, M.Doi, K.Shimazaki, A.Nagatani
    • 雑誌名

      Plant Cell

      巻: 23 ページ: 3684-3695

    • DOI

      10.1105/tpc.111.085852

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Involvement of auxin and brassinosteroid in the regulation of petiole elongation under the shade2010

    • 著者名/発表者名
      Kozuka, T., J.Kobayashi, G.Horiguchi, T.Demura, H.Sakakibara, H.Tsukaya, A.Nagatani
    • 雑誌名

      Plant Physiol.

      巻: 153 ページ: 1608-1618

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Arabidopsis PHYTOCHROME INTERACTING FACTOR proteins promote phytochrome B polyubiquitination by COP1 E3 ligase in the nucleus2010

    • 著者名/発表者名
      Jang, I.C., R.Henriques, H.S.Seo, A.Nagatani, N.H.Chua
    • 雑誌名

      Plant Cell

      巻: 22 ページ: 2370-2383

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Subcellular sites of the signal transduction and degradation of phytochrome A2010

    • 著者名/発表者名
      Toledo-Ortiz, G., Y.Kiryu, J.Kobayashil, Y.Kim, H.G.Nam, N.Mochizuki, A.Nagatani
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiol

      巻: 51 ページ: 1648-1660

    • 査読あり
  • [学会発表] シロイヌナズナの避陰応答における器官間光シグナル伝達機構の解析2010

    • 著者名/発表者名
      小林淳子, ほか
    • 学会等名
      第16回日本光生物学協会年会
    • 発表場所
      大阪大学銀杏会館(大阪府)
    • 年月日
      2010-08-11
  • [学会発表] Structural basis of phytochrome A specific functions2010

    • 著者名/発表者名
      Akira Nagatani
    • 学会等名
      Plant Signalling Mechanisms
    • 発表場所
      University of Freiburg (Germany)(招待講演)
    • 年月日
      2010-06-26
  • [備考]

    • URL

      http://esplant.net/index.html

  • [備考]

    • URL

      http://physiol2.bot.kyoto-u.ac.jp/~nagatani/HP3/

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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