植物や動物などの多細胞生物が、生活を営み、生長するしくみを理解する手段として、生体内の臓器や組織の遺伝子発現解析は重要なアプローチです。そこで我々は、植物体内の遺伝子発現分布を、詳細に解析する技術を開発しました。生きたままの植物体から、興味のある部分の微小組織片(約0.1mm)を、微細なニードルを用いて正確に採取し、その微小組織片の遺伝子発現を網羅的に解析することが可能です。我々は、モデル植物であるシロイヌナズナの4日齢の若芽について、その生長点(茎頂)部分を50μm間隔で解析し、生長点周辺の遺伝子空間分布を調べることに成功しました。
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