生体防御の最前線にあたる細胞表面の受容体とガン細胞や病原体などの非自己抗原との相互認識を構造生物学的に原子レベルで可視化することは医学的に重要な免疫応答や感染経路の作用機序を理解するために必須である。本研究では、免疫疾患・感染症に重要なシグナル制御複合体として、T細胞の共抑制分子CD160/HVEMシグナル制御複合体、ヒトTh17細胞に発現するNKR-P1/CD161受容体とリガンドLLT1との複合体、麻疹ウイルス表面蛋白質侵入複合体、糖脂質認識免疫受容体MincleとMCL等の複雑な構成となる複合体の立体構造と物理化学的視点から特徴を抽出し、構造分子医学研究を推進した。
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