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2014 年度 実績報告書

発生期網膜における血管先端細胞と神経系細胞のクロストーク

計画研究

研究領域血管ー神経ワイヤリングにおける相互依存性の成立機構
研究課題/領域番号 22122002
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

久保田 義顕  慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (50348687)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2015-03-31
キーワードVEGF / VEGFR2 / 血管新生 / 網膜 / エンドサイトーシス / 神経
研究実績の概要

本研究は中枢神経系における血管―神経クロストークの実体を明らかにする上で、視覚受容に特化した中枢神経系の一部である網膜をモデルとし、形態学的・分子生物学的にその全容を解明すべく遂行された。生体内のあらゆる血管新生において、血管内皮成長因子Vascular endothelial growth factor(VEGF)のシグナルは必須である。本研究は、このVEGFのメイン受容体である2型VEGF受容体(VEGFR2)が、新生仔期網膜においては血管よりむしろ神経に強く発現するという事象を切り口にVEGF/VEGFR2シグナルの神経における発現の意義に焦点を絞り、多面的に解析を行った。遺伝学的に神経においてVEGFR2を欠損させたマウス(Vegfr2Δneuro)では、神経方向に血管が異所性に伸びていくという表現型が得られた。このメカニズムとして、Vegfr2Δneuroでは、神経におけるVEGFR2を介したVEGFの取り込みが起こらないため、神経方向に血管が伸びていくという事象を、複数の遺伝子改変マウスを駆使して突き止めた。VEGFR2は通常の膜型アイソフォーム(mbVEGFR2)に加えて可溶型アイソフォーム(sVEGFR2)が存在することが近年報告されている(Albuquerque et al. Nat Med 2009)。このsVEGFR2がVEGFをトラップし不活化することで神経への血管の接近を妨げているのではないかという、代替となりうる仮説を検証すべく、sVEGFR2を特異的に欠損するマウスを作成することに成功した。しかしながら、このマウスにおいてはVegfr2Δneuroのような異所性の血管新生は見られなかった。これらの結果は、神経は通常、VEGFR2を介して旺盛にVEGFを取り込み・消化しており、血管の進入を排除していることを示している。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2014 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 3件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Neurons limit angiogenesis by titrating VEGF in retina.2014

    • 著者名/発表者名
      Keisuke Okabe, Sakiko Kobayashi, Toru Yamad, Toshihide Kurihara, Ikue Tai-Nagara, Takeshi Miyamoto, Yohsuke Mukouyama, Thomas N Sato, Toshio Suda, Masatsugu Ema, Yoshiaki Kubota
    • 雑誌名

      Cell

      巻: 159 ページ: 584-596

    • DOI

      http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25417109

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 網膜血管発生と病的血管新生2014

    • 著者名/発表者名
      久保田義顕
    • 学会等名
      第23回愛媛ハートクラブ
    • 発表場所
      松山
    • 年月日
      2014-11-13 – 2014-11-14
    • 招待講演
  • [学会発表] Neuro-vascular interaction in retinal development and pathology2014

    • 著者名/発表者名
      久保田義顕
    • 学会等名
      第2回Ad Hoc IRCMSセミナー
    • 発表場所
      熊本
    • 年月日
      2014-10-27 – 2014-10-28
    • 招待講演
  • [学会発表] Novel role of the VEGF/VEGFR2 signaling in retinal vascular development2014

    • 著者名/発表者名
      久保田義顕
    • 学会等名
      第36回日本生物学的精神医学会・第57回日本神経化学会大会合同年会
    • 発表場所
      奈良
    • 年月日
      2014-09-29 – 2014-09-30
    • 招待講演
  • [備考] Natureダイジェスト

    • URL

      http://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/toc/12/2

  • [備考] Youtube

    • URL

      http://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/toc/12/2

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公開日: 2016-06-01  

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