計画研究
脂肪組織は、血管とともに神経支配をうけている。ゼブラフィッシュの腹部の白色脂肪形成時における血管と交感神経系の走行をライブイメージングで観察するとともに、交感神経の活性化と脂肪細胞の活性をプロテインキナーゼA(PKA)の活性化を指標に検討した。ゼブラフィッシュの生後3週目に白色脂肪が形成される時に脂肪・交感神経・血管と同時観察した。交感神経可視化のためにdbhプロモーター下流でGal4VP16の融合蛋白質を発現するトランスジェニックフィッシュTg(dbh:gal4FF)を作製した。これとTg(UAS:GFP)を交配して交感神経を可視化するフィッシュを作製した。血管観察にはTg(Flk1:mCherry)を用いた。脂肪は、Bodipy558/568を用いることにより、蛍光の波長の異なる3つの組織を可視化することができた。交感神経が脂肪に投射する経路を詳細に観察したところ脂肪細胞の集団塊に投射する以前に血管との伴走を認めた。脂肪塊の内部では交感神経と毛細血管の伴走は明らかではなく一部伴走が見られる部位がある程度であった。交感神経の活性化の可視化のためにTg(dbh:Gal4FF):(UAS:GCaMP7)によってCa2+の増減とPKAの活性化の機能的相関をみるべくPKAの活性かプローブを発現する個体の作製を試みた。このためにTgBAC(fabp11a:Gal4FF)(UAS:PKA probe) を作製した。GCaMP7 とPKA probeの蛍光波長の重なりを排除するために Tg(UAS:RCaMP1.07) を樹立して、交感神経活性を赤色蛍光で可視化できるようにした。今後は、本Tg ゼブラフィッシュを用いて交感神経活性と脂肪分解の機能的可視化を行う予定である。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (2件)
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