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2010 年度 実績報告書

細胞外基質とその受容体による血管-神経相互作用の制御

計画研究

研究領域血管ー神経ワイヤリングにおける相互依存性の成立機構
研究課題/領域番号 22122006
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

研究機関大阪大学

研究代表者

関口 清俊  大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (50187845)

キーワード細胞外マトリックス / 基底膜 / インテグリン / 血管 / 神経
研究概要

神経幹細胞の維持に係る細胞外微小環境の分子的実体を解明するため、マウスの脳室下帯のsubependymal層に焦点を絞り、主な基底膜蛋白質の発現情報の取得を開始した。方法は、主に免疫組織化学的手法を用いた。その結果、一部の基底膜蛋白質がsubependymal層においてドット状の発現を示すこと、この発現様式がMercierらがfractoneと呼んでいる基底膜様細網構造とよく一致することを見いだした。調べた中では、パールカン、ニドゲン-1、ラミニンα5、α3、β2がfractone様の発現パターンを示した。この結果はfractoneを構成するラミニンが主にラミニン-521および-321であることを示唆している。これらのラミニン分子が神経幹細胞の維持に関わるかどうかを検討するため、ラミニン-521および321の活性部位を組換え蛋白質として発現させ、アフィニティークロマトグラフィーにより精製した。また、血管-神経相互作用には、αv鎖をもつインテグリンが係ることが報告されている。αv鎖をもつインテグリンにはαvβ3、αvβ5、αvβ6、αvβ8の4種類があり、いずれもArg-Gly-Asp配列を含むリガンド分子と結合することが知られている。しかし、多数のリガンド候補分子の中で、どれが高親和性の生理的リガンドであるかは、未だ不明である。そこで血管-神経相互作用の制御に関わるαvインテグリンの新規リガンドを同定するため、ヒト蛋白質データベースに登録されている9万以上の蛋白質の中からArg-Gly-Asp配列を含むリガンド候補分子を抽出し、その中から分泌性であり、かつArg-Gly-Asp配列が動物種を越えて保存されているものをさらに選別することにより、29個まで候補分子を絞り込むことに成功した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] The basement membrane of hair follicle stem cells is a muscle cell niche2011

    • 著者名/発表者名
      Fujiwara, H., et al
    • 雑誌名

      Cell

      巻: 144 ページ: 577-589

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Activin A binds to perlecan through its pro-region that has heparin/heparan sulfate-binding activity2010

    • 著者名/発表者名
      Li, S., et al
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem.

      巻: 285 ページ: 36645-36655

    • 査読あり
  • [学会発表] Cell-basement membrane interactions in embryonic development2010

    • 著者名/発表者名
      関口清俊
    • 学会等名
      第62回日本細胞生物学会大会
    • 発表場所
      大阪(招待講演)
    • 年月日
      2010-05-19
  • [備考]

    • URL

      http://www.protein.osaka-u.ac.jp/chemistry/

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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