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2014 年度 実績報告書

細胞外基質とその受容体による血管ー神経相互作用の制御

計画研究

研究領域血管ー神経ワイヤリングにおける相互依存性の成立機構
研究課題/領域番号 22122006
研究機関大阪大学

研究代表者

関口 清俊  大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (50187845)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2015-03-31
キーワード細胞外マトリックス / 基底膜 / インテグリン / 血管 / 神経
研究実績の概要

神経幹細胞ニッチの可能性がある基底膜様構造“フラクトン”の生理機能を明らかにするため、ラミニンアイソフォームのほぼ全てのインテグリン結合活性を一挙に不活化するアミノ酸変異を神経幹細胞特異的に導入したノックインマウスを作出した。具体的には、神経幹細胞及びその子孫特異的にCreリコンビナーゼを発現するGFAP-Creマウスと、ラミニンγ1鎖にアミノ酸置換を導入したfloxマウスを交配し、神経幹細胞及びその子孫細胞特異的にラミニンを不活化したマウスを作出した。
上記の変異マウスおよび同腹の対照マウスから凍結薄切標本およびホールマウント脳室下帯標本を作製し、フラクトンの形成に関して組織学的に検証した。その結果、神経幹細胞及びその子孫細胞特異的にラミニンを不活化したマウスにおいてフラクトンの数が50%程度まで減少しており、個々のフラクトンの大きさも対照マウスと比較して有意に小さくなっていることが明らかとなった。また、このマウスの脳室下帯におけるラミニン活性染色をおこなったところ、インテグリン結合活性を有するフラクトンは全体の50%程度であった。フラクトン数の減少も考慮に入れると、インテグリン結合活性を有するフラクトンは対照マウスと比較して25% 程度まで減少していた。この変異マウスの脳室下帯における神経幹細胞の表現型をホールマウント染色によって解析したところ、フラクトンに接着している神経幹細胞の数が有意に減少していた。また、神経幹細胞の子孫である神経芽細胞の分布パターンを確認したところ、神経芽細胞が異所的にクラスターを形成する傾向が示唆された。以上の結果から、フラクトンの形成にラミニンとインテグリン間の相互作用が関わっていることが示されただけでなく、フラクトンの欠失によって神経幹細胞やその子孫細胞の挙動に変化が生じる可能性が示唆された。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] In situ detection of integrin ligands2014

    • 著者名/発表者名
      Kiyozumi, D, Sato-Nishiuchi, R, Sekiguchi, K
    • 雑誌名

      Curr. Protoc. Cell Biol.

      巻: 65 ページ: 9.7.1-9.7.17

    • DOI

      10.1002/0471143030.cb0907s65

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Interepithelial signaling with nephric duct is required for the formation of overlying coelomic epithelial cell sheet.2014

    • 著者名/発表者名
      Yoshino, T., Saito, D., Uchiyama, C., Atsuta, R., Sekiguchi, K., and Takahashi, Y.
    • 雑誌名

      Proc. Natl. Acad. Sci. USA

      巻: 111 ページ: 6660-6665

  • [学会発表] 成体神経幹細胞ニッチとしての斑点状基底膜の機能2015

    • 著者名/発表者名
      佐藤祐哉、浄住大慈、二木杉子、中野伊津子、金子奈穂子、澤本和延、関口清俊
    • 学会等名
      第36回日本生物学的精神医学会/第57回日本神経化学会大会
    • 発表場所
      奈良
    • 年月日
      2015-09-30
  • [学会発表] Characterization of speckled basement membranes in adult neural stem cell niche2015

    • 著者名/発表者名
      Yuta Sato, Daiji Kiyozumi, Sugiko Futaki, Itsuko Nakano, Naoko Kaneko, Kazunobu Sawamoto, Kiyotoshi Sekiguchi
    • 学会等名
      Second International Symposium on Neuro-Vascular Wiring
    • 発表場所
      Kyoto
    • 年月日
      2015-01-28 – 2015-01-29
  • [学会発表] Polydom is an extracellular matrix protein involved in lymphatic vessel remodeling2015

    • 著者名/発表者名
      Nanami Morooka, Sugiko Futaki, Ryoko Sato-Nishiuchi, Itsuko Nakano, Kiyotoshi Sekiguchi
    • 学会等名
      Second International Symposium on Neuro-Vascular Wiring
    • 発表場所
      Kyoto
    • 年月日
      2015-01-28 – 2015-01-29
  • [学会発表] 側脳室外側壁に局在する斑点状基底膜の分子的実体とその意義2014

    • 著者名/発表者名
      関口清俊
    • 学会等名
      第36回日本生物学的精神医学会/第57回日本神経化学会大会
    • 発表場所
      奈良
    • 年月日
      2014-10-01
  • [学会発表] Polydom is an extracellular matrix protein involved in lymphatic vessel remodeling2014

    • 著者名/発表者名
      Nanami Morooka, Sugiko Futaki, Ryoko Sato-Nishiuchi, Itsuko Nakano, Kiyotoshi Sekiguchi
    • 学会等名
      The 18th International Vascular Biology Meeting
    • 発表場所
      Kyoto
    • 年月日
      2014-04-13

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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