研究領域 | 血管ー神経ワイヤリングにおける相互依存性の成立機構 |
研究課題/領域番号 |
22122008
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研究機関 | 公益財団法人大阪バイオサイエンス研究所 |
研究代表者 |
榎本 和生 公益財団法人大阪バイオサイエンス研究所, 神経細胞生物学部門, 研究部長 (80300953)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 気管 / 軸索 / 伴走構造 / ショウジョウバエ / RNAi / スクリーニング |
研究実績の概要 |
ショウジョウバエ変態期に形成される羽成虫原基において、気管と感覚ニューロン救心性軸索が伴走構造を形成することを見出した。詳細なタイムラプス解析から、羽成虫原基の気管形成は蛹期10時間頃までに完了する事、感覚ニューロン救心性軸索は蛹期12時間頃に気管へと向かって伸長を開始し、蛹期16時間頃に気管へと到達し、その後、伴走構造を形成しつつ、腹部神経節へと投射することがわかった。次に、羽成虫原基における気管発生に必須の転写因子Homothorax (Hth)に着目し、RNAiノックダウン法を用いて気管特異的にHthの抑制を行った。このとき、羽成虫原基の気管形成は完全に抑制され、さらに、感覚ニューロン救心性軸索の形成不全が起きた。従って、羽成虫原基の気管形成由来の何らかの因子が、感覚ニューロン救心性軸索を誘導し、最終的な伴走構造を形成している可能性が考えられた。そこで、気管由来の軸索誘引因子を同定する為に網羅的RNAiスクリーニングを行っている。具体的には、気管特異的なBtl-GAL4ドライバーを使って、気管特異的に特定の遺伝子群にたいするRNAiノックダウンを行い、それと同時に感覚ニューロン救心性軸索の可視化を行い、その走行性に異常が生じる遺伝子を単離する。これまでに、軸索ガイダンス分子群、増殖誘導因子群、モルフォゲン、接着分子などを含む膜表層タンパク質分子群などに着目してスクリーニングをすすめ、複数の候補因子群を得ている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新たな伴走構造を複数発見し、その分子細胞基盤の解析に進んでいる。当初の計画度通り、おおむね順調に推移している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、気管ー神経ワイヤリングに介在する分子基盤の同定に注力する。同定した因子群については、脊椎動物に置いても同様の機能をもつのか、ゼブラフィッシュやマウスをもちいて検証する。
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