神経幹細胞発生における神経・グリア細胞分化のスイッチングの分子機構を解明するために、転写因子であるCoup-TFI/IIの下流および平行して機能している遺伝子の探索を行った。その結果、1)Coup-TFI/IIの下流でその発現が抑制されるmiRNAの1ファミリーであるmiR-17/106が、その機能標的遺伝子の1つであるp38MAP-Kinaseの発現抑制を介して神経・グリア細胞分化のスイッチングに主要な役割を果たしていることを見出した。2)miR-153がグリア分化に必須である転写因子NFIA/Bの発現制御を通して神経幹細胞のグリアへの分化のタイミング制御に寄与していることが明らにした。
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