計画研究
当該年度は、大脳皮質の層と領野の形成と機能的解明を目指して、主に以下の研究を行った。1)マーモセットの大脳皮質に於ける遺伝子操作方法を改良するため、AAVベクターの検討をを行い、マウスとマーモセットの大脳皮質における各種AAVの血清型について検討を行い報告した。2)ウイルスベクターの2重感染法を用いて、皮質ー皮質結合、皮質ー皮質下での特異的結合の可視化を行った。3)小脳に於ける最初期遺伝子(IEG)の発現を調べ、crus(小脳脚)でのIEG発現と運動の相関を調べた。ここでは、極めて鋭敏なIEGの発現を観察し、例えば、体重測定のみによって、有意に発現が上昇することが分かった。4)AAVベクターにTET/TREシステムを導入した2重感染系を用いいて、マーモセット大脳皮質に於ける形態と神経活動を観察することができた。これらの系の確立により、マーモセット大脳皮質に於いて、ウイルスベクターを用いた遺伝子操作が可能となる系の開発に向けた研究基盤を確立することができた。今後は、本計画研究活動において得られた以下の成果を基に、これらの系を用いて、本研究計画の目標である大脳皮質における層・領野の形成とその機能的意義の解明を行いたい。1)大脳皮質の領野(連合野、視覚野)を制御しているメチル化の制御機構。2)大脳皮質視覚野における非メチル化プロモーター領域を制御してる転写制御機構とその生理学的意義の解明。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2015
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)
Cell Reports
巻: 13 ページ: 1989-1999
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