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2010 年度 実績報告書

ゲノム伝達のための染色体構造と機能の世代を越えたアダプテーション

計画研究

研究領域ゲノムアダプテーションのシステム的理解
研究課題/領域番号 22125004
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

研究機関大阪大学

研究代表者

石井 浩二郎  大阪大学, 生命機能研究科, 特任准教授 (40360276)

キーワードテロメア / セントロメア / 染色体
研究概要

本年度はまず、これまでに私たちが体細胞分裂サイクルでセントロメアを破壊して獲得したネオセントロメア形成細胞が、還元分裂と均等分裂が連続して起こる減数分裂過程を正しく遂行できるかについて解析した。ホモタリック接合型細胞による減数分裂と、接合型遺伝子座位上の対立遺伝子の細胞導入で誘導した減数分裂の双方を調べ、ネオセントロメア形成染色体は減数分裂も遂行可能であると結論づけた。また、ネオセントロメア形成領域のゲノムDNAをギャップリペア法によってプラスミド上にクローン化し、その配列決定を行った。その結果、ネオセントロメアはゲノムDNA配列の変化を伴うことなく形成されていることを明らかにした。さらに、テロメア融合染色体の染色体融合部位もクローン化し、そのDNA配列を決定した。繰越期間も活用して異なる染色体間での融合やその複数例のそれぞれを幅広く解析し、最終的にテロメア融合は異なる染色体間で保存された相同配列間で起こっていることを結論づけた。相同配列が融合に用いられていることから、相同組換反応の中心因子であるRad51がテロメア融合の発生に関与している可能性が考えられたため、rad51(rhp51)変異をセントロメア破壊アッセイ株に導入し、その遺伝子バックグランドでテロメア融合が発生するか検証した。その結果、rhp51変異バックグランドでもネオセントロメア形成とテロメア融合は起こりうることが判明した。rhp51変異バックグランドで得られたテロメア融合株からその染色体の融合部位をクローン化してDNA配列決定を行ったが、結果は野生株で得られた染色体融合と基本的に同様であり、相同配列を介した組換反応がテロメア融合を生み出す原因となっていることを確認した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Telomere-engaged chromosome reorganization after centromere deletion in fission yeast2010

    • 著者名/発表者名
      荻山友貴、石井浩二郎
    • 雑誌名

      Advance in Chromosome Science

      巻: 3 ページ: 76-78

  • [学会発表] Spontaneous reorganization of acentric chromosome2011

    • 著者名/発表者名
      石井浩二郎
    • 学会等名
      International Symposium on the Physicochemical Field for Grenetic Activities
    • 発表場所
      兵庫県淡路市
    • 年月日
      2011-01-25
  • [学会発表] テロメアとセントロメアに導かれる染色体再編成2010

    • 著者名/発表者名
      石井浩二郎
    • 学会等名
      第33回日本分子生物学会年会BMB2010
    • 発表場所
      兵庫県神戸市(招待講演)
    • 年月日
      2010-12-07
  • [図書] エピジェネティクス2010

    • 著者名/発表者名
      石井浩二郎(共訳)
    • 総ページ数
      311-339
    • 出版者
      培風館

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公開日: 2013-06-26  

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