紫黒米の起源となるKala4遺伝子の誕生過程を知るために、高精度マッピングとゲノム断片の単離により、原因変異を明らかにした。プロモーター領域の重複に加えて、同じ染色体の83kbp上流から11.0kbpのゲノム断片の挿入を確認した。また、形質転換実験により、この重複と挿入が黒米化の原因変異であることが明らかにした。 加えて、アジアで栽培されている多くのイネ在来系統でのKala4遺伝子の状態を解析し、黒米化を起こすKala4遺伝子の変異は、熱帯ジャポニカと呼ばれるイネ亜種で起こり、その変異がイントログレッションによって、アジア各地域に伝搬した様子をゲノム変化から明らかにした。
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