研究領域 | ゲノムアダプテーションのシステム的理解 |
研究課題/領域番号 |
22125007
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡田 由紀 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 准教授 (60546430)
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キーワード | ゲノムアダプテーション / ストレス / 染色体構造 / 遺伝 / 受精卵 |
研究概要 |
本研究課題は以下の2つのパートに大別されるが、今回繰越の対象となったのはAである。 A. (マウス)受精卵を対象とした高効率ChIP法の開発 B. ChIP-seq法を用いた受精卵のクロマチンダイナミクスの解析 A).H23年度中に達成予定であった前核の蛍光標識の条件設定で、雄由来前核のみを標識する予定が、雌由来前核も標識されるという問題が生じた。 これに加え、セルソーターの技術的習熟に予定より長い期間を要したため、平成24年3月末までに成果をまとめることが困難となった。遅延期間は、前者の延長期間分3ヵ月に加え、後者に充てる期間を2カ月延長し、平成24年8月末までの完了を予定した。また、本新学術領域班内で2012年3月に導入した次世代シークエンサーはサンプル量が従来機の1/10以下で済むことから、必要サンプルの量の見直しを行った。その結果、1000台の細胞数が現実的なところとなり、現在この細胞数でのゲノムワイド解析を進めている。標識についてはゲノムワイドではなく候補遺伝子座の解析に用いる予定に変更した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
細胞標識による分離は当初の計画どおりの成果を得られないままであるが、NGSを用いたゲノムワイドChIP-seq解析は現実的なものになりつつある。現在10000細胞の解析結果を待ちつつ、1000台での解析を実現すべく、細部の条件検討を進めている。また標識については個別の標的遺伝子の評価に活用する目途が立った。
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今後の研究の推進方策 |
基本的な方向性や方策は変更ないが、一定の細胞数を確保するために、サンプルロスの大きい雌雄前核分離をいったん見送る。今後個別の標的遺伝子解析の際などに再試行してきたい。研究班が新たに設置したHiseq2000が安定稼働している。細胞数と必要リード数とのバランス等についても今後検討したい。
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