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2010 年度 実績報告書

体の前後軸極性が個々の細胞の極性を同調させるロジックの解明

計画研究

研究領域ミクロからマクロへ階層を超える秩序形成のロジック
研究課題/領域番号 22127005
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

澤 斉  国立遺伝学研究所, 構造遺伝学研究センター, 教授 (80222024)

キーワードWnt / 非対称分裂 / 細胞極性 / C.elegans / 幹細胞 / Frizzled / βカテニン / 濃度勾配
研究概要

発生における組織構築の際、細胞は同じ方向に極性化して協調的に移動、分裂をする。しかし、このような細胞極性が細胞外のシグナルによって制御される機構は明らかでない。線虫C.elegansの発生の際、ほとんどの細胞は前後方向に分裂し、運命の異なった娘細胞を作り出す。これらの非対称分裂に必要な細胞の極性はβカテニンなどが細胞内で非対称に局在する新規のWntシグナル経路によって、どの細胞でも同じ方向に同調されている。我々はseam細胞と呼ばれる表皮系幹細胞群の極性が3種類のWnt(CWN-1,CWN-2,EGL-20)によって冗長的に制御されていることを明らかにしている。Wntの三重変異体では、幹細胞は極性化するが、極性の方向が異常になることから、Wntは極性の方向を制御している。またWntのうちCWN-2は体の前方で、CWN-1,EGL-20は後方で発現している。幹細胞は前方から来るWntにも、後方から来るWntに対しても正確に位置情報を読み取って正常に極性化するという驚くべき能力を持っていると考えられる。驚いたことに、後方で発現しているWntを前方で発現させても、正常に機能した。これらの結果からWntは発現場所に応じて特異的な機能を持つと考え、細胞特異的なWntの修飾などの可能性を検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Extracellular control of PAR protein localization during asymmetric cell division in the C.elegans embryo.2010

    • 著者名/発表者名
      Arata Y., et al.
    • 雑誌名

      Development

      巻: 137 ページ: 3337-3345

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.nig.ac.jp/labs/MultiOrg/Multicellular/Home.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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