計画研究
パーソナルゲノム解析のパイプラインの整備の一環として,Coniferを用いてエクソーム解析データから構造変異を検出する解析パイプラインを構築した.過去当科にてエクソーム解析を行った1230例について同パイプラインを用いて解析を試みた.その結果,26症例に原因遺伝子の可能性のある変異が検出され,アレイCGH法により構造変異の存在を確認することができた.また4症例において性染色体トリソミーを検出した.われわれが開発した,マイクロアレイによるSNPタイピングデータを直接インポートして連鎖解析を行う既存のパイプラインソフトウェアSNPHiTLinkについて,エクソーム解析による変異データを直接取り込んで連鎖解析を実行できる機能を新たに実装し,いくつかの家系の解析に適用した.多系統萎縮症については,多発家系7家系について,ゲノムワイド連鎖解析とHiSeqシステムによる発症者の全ゲノム解析を行った.両親に血族婚のある多系統萎縮症の19家系について,ゲノムワイド連鎖解析と発症者のエクソーム解析を行い,いくつかの候補変異を見いだし,大規模患者・対照群を用いて疾患関連性を検討している.孤発性多系統萎縮症の疾患発症に関連する感受性遺伝子を発見するために,さらに,生物学的知識に基づく候補遺伝子の絞り込みと知識データベースに基づく変異の絞り込みを組み合わせて関連解析を行い,新たにGBA遺伝子を同定した.HiSeqシステム(100塩基,ペアーエンド)による全ゲノム解析のデータのみを用いて,短鎖繰返配列の異常延長を検出し,異常延長変異のゲノム上における位置を推定するアルゴリズムを開発した.SCA31などリピート増幅変異が知られている例,さらに原因変異未同定の遺伝性神経疾患の検体を解析することにより,その有用性を検討した.
26年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 4件)
J Hum Genet
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