真核細胞ゲノムはクロマチンとして制御されるため、クロマチンの主要構成因子ヒストンの核内反応における役割解明が重要である。本研究では、ヒストンの新規機能の発見とその機構に迫り、1) 転写伸長と共役しヒストンH3-K36をメチル化する際のヒストンの役割、2) ヒストンが Sgo1の保護を介し染色体分配を保証する機構、3) ヒストンH2B-D71残基がヒストンH2Aよりそのバリアント H2A.Zの機能に寄与すること、4) ヒストンシャペロンFACTが複製フォーク前方からヒストンを解除すること、などを報告した。いずれもオリジナルかつ科学的に重要な発見で、さらなる研究の発展が期待できるものとなった。
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