計画研究
昨年度までに開発した超高解像度NGS-DNAタイピング法(SS-SBT)法の有用性を日本人に検出されるアリルの99.5%以上を網羅する検体を用いて検証した。その結果、全ての検体の遺伝子座において既知アリル情報と矛盾せずにアリル判定された。またSS-SBT法を普及させるためには、本法の簡略化や迅速化を考慮する必要があることから、HLA-A, -B, -Cおよび -DPB1を含めたHLA 11座マルチプレックスPCR法を開発した。そのDNAタイピングの結果から、HLA 9座マルチプレックスPCR産物から得られたアリル情報は、いずれの座位とも既知アリル情報と矛盾しないことを確認した。また、平均depthやリード数おける座位間の比較から、各座位がほぼ均一に増幅していることを確認した。従来のSS-SBT法では、各PCR産物を定量し、必要量をpoolingする操作が必要であったが、本法の開発にてこれらの操作が必要なくなり、その結果、労力、時間、操作ミスおよびコストが大幅に軽減される。よってSS-SBT法は、日本人に高頻度なHLAアリルをallelic imbalanceやphase ambiguityなしに判定することのできるPCR-SSOP法に代わる有用なDNAタイピング法であると考えられた。さらに、昨年度に引き続き、HLA統合データベースの構築を進め、リンク自動管理システムを基盤として国内外のHLA関連分子情報の統合化を進めた。またヒトの全タンパク質断片に対してHLAクラスIおよびクラスII分子と結合するエピトープの予測を網羅的に行った。これをデータベース化し、自己ペプチドとの結合性予測結果を容易に検索・閲覧できるシステムを本領域研究内で公開した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (10件) 産業財産権 (1件)
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