研究実績の概要 |
各項目について、以下の点について解析を行った。 インスリン自己免疫症候群の解析:DR0406テトラマーを作製、精製した。大量産生のためには、発現系の改変が必要である。 1型糖尿病に関連する自己ペプチドの探索:DRB1*04:05, *08:02, *08:01, *15:01の組換えタンパク質を発現し、ペプチド結合アッセイ系を確立した。ZnT8タンパク質について合成ペプチドライブラリーを作製し、コントロールペプチド(ビオチン標識ペプチド)に対する、非標識ペプチドの競合アッセイを行い、DRB1*09:01タンパク質に結合するZnT8ペプチドを探索した。結合する候補ペプチドは見出されたが、再現性の確認が必要である。 ナルコレプシー自己抗原の同定:ナルコレプシー感受性・抵抗性に関連する組換えHLAクラスIIタンパク質を発現し、ペプチド結合解析を行い、DQB1*06:01, *06:03 (抵抗性)、DQB1*06:02(感受性)、DQB1*06:04(中立性)に対するオレキシンペプチドの結合性を調べた。オレキシンのシグナルペプチドについて、先行研究と一致する結果(DQB1*06:02への結合)を得た。今後は、他の自己抗原候補について、DQタンパク質への結合、および、アリル間の結合特異性を明らかにする。
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