計画研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
システムとしてがんを統合的に理解するためのシステム的方法論の構築を開始し、以下の成果を得た。1.次世代シークエンサーによるがんゲノムの包括的理解のための大規模並列ジョブ解析支援ソフトウェアをヒトゲノム解析センタースーパーコンピュータシステム上に開発した。2.システムがん研究に適した大規模データ解析・シミュレーション統合解析プラットフォームの整備を開始し、データ解析の流れを組み立てることができるCancer integrative Pipeline(CanceriP)、及びモデリング・シミュレーションソフトウェアCell Illustrator 4.0整備した。3.がんの動的・静的的システムを解析するために以下の推定技術を開発した。(1)異なる成長因子などの刺激に基づいた時系列遺伝子発現プロファイルデータから、その刺激に誘導される遺伝子ネットワークを同時に推定・比較する技術を開発した。(2)時系列遺伝子発現データからの遺伝子群間のGranger因果律を正準相関分析により同定する手法を考案し、ARモデルに基づく新たな遺伝子ネットワーク推定法を開発した。ベイジアンネットワークによって推定した局所的ネットワーク構造の不整合性に基づいて隠れ交絡因子とその発現量を推定する方法を考案し、欠損遺伝子や未知生体分子を考慮できる方法を開発した。遺伝子発現プロファイルデータから遺伝子ネットワークとネットワークモジュールを同時に推定する統計的モデルを開発した。(3)がんの多様性を特徴付けるパスウェイを探索するために,確率的主成分分析モデルに基づき、遺伝子発現プロファイルデータから各遺伝子パスウェイの活性度を求める統計的手法を開発した。ヒト複数組織にわたる遺伝子発現を支配しているcis制御コードを見つけ出すBiclustering-based Extraction of Expression Modules(BEEM)法を開発した。モデルフリーな教師なし遺伝子セットスクリーニング法(Matrix Information Enrichment Analysis(MIEA))を開発した。
すべて 2010
すべて 雑誌論文 (13件) (うち査読あり 13件) 学会発表 (6件)
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