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2011 年度 実績報告書

質感認知に関わる記録・合成と表示

計画研究

研究領域質感認知の脳神経メカニズムと高度質感情報処理技術の融合的研究
研究課題/領域番号 22135003
研究機関広島市立大学

研究代表者

日浦 慎作  広島市立大学, 情報科学研究科, 教授 (40314405)

研究分担者 岩井 大輔  大阪大学, 基礎工学研究科, 講師 (90504837)
キーワード質感 / ハイダイナミックレンジ / 反射解析
研究概要

H23年度には,前年度までに開発した反射成分の分離法の高精度化について取り組んだ。従来は拡散反射に対する単なる外れ値として影や鏡面反射を除去していたものを,各成分の特性を用いてより詳細に分類することで,従来法より高精度かつ高速に成分分離を行うことが出来るようになった.反射の解析については,プロジェクタを用いて物体上に指標となる図形を投影することで,対象物体を様々な視点から観察したときに一定の点を精度良く対応付ける(観測し続ける)ことが可能となり,これによって複雑なテクスチャを有する物体の各点の反射特性を計測することが可能となった.他に,対象物体をディスプレイ等により照明することで,鏡面反射の鋭さや異方性を高速に求める手法の開発を行い,総合的に見て,多様な物体の反射特性を計測・解析するための基本的な装置・手法の開発が達成されたと考える.
質感の提示については,反射型ディスプレイ(電子ペーパ等)へ複数のプロジェクタにより映像を投影し,高輝度・高解像度・高ダイナミックレンジの画像表示を行う手法について開発を行った.さらに,カラー3次元プリンタにより出力した立体モデルを複数プロジェクタで照明することによる高ダイナミックレンジ輝度提示,および紫外線照射などにより可視光領域における反射率変化を起こすフォトクロミック材料を用いた重畳型高ダイナミックレンジ輝度提示に関する基礎的研究を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画したマルチプロジェクタアレイによる表示装置の開発,多自由度照明による質感要素の分離と解析については,研究実績で述べたように一定の研究成果に結びつけることが出来た.また質感サンプルセットのデータベース化についても,試験的に9種のサンプルについて計測と解析を行った.よっておおむね順調に進展していると考えられる.

今後の研究の推進方策

電子ペーパの性能(コントラスト,色彩,速度など)が当初の想定よりも進展していないため,より実用的な装置を提供するため,透過型ディスプレイとプロジェクタを組み合わせた装置の開発を行う.またLEDアレイ装置による多自由度照明装置が完成したため,これを用いた質感サンプルの計測を行い,様々な物体に置ける反射の様相を解析するとともにデータの提供を行う.

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (7件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Robust Estimation of Light Directions and Albedo Map of an Object of Known Shape2011

    • 著者名/発表者名
      Takehiro Tachikawa, Shinsaku Hiura, Kosuke Sato
    • 雑誌名

      IPSJ Transactions on Computer Vision and Applications

      巻: Vol.3(2011) ページ: 172-185

    • DOI

      10.2197/ipsjtcva.3.172

    • 査読あり
  • [学会発表] Shadow and Specular Removal by Photometric Linearization based on PCA with Outlier Exclusion2012

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Mori, Shinsaku Hiura, Kouske Sato
    • 学会等名
      International Conference on Computer Vision Theory and Applications
    • 発表場所
      ローマ(イタリア)
    • 年月日
      2012-02-25
  • [学会発表] フォトクロミック材料を用いた投影面の反射率変調による高コントラスト投影表示2012

    • 著者名/発表者名
      日野直登, 岩井大輔, 佐藤宏介
    • 学会等名
      複合現実感研究会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2012-01-19
  • [学会発表] High Dynamic Eange 3D Display System with Projector and 3D Color Printer Output2011

    • 著者名/発表者名
      Saeko Shimazu, Daisuke Iwai, Kosuke Sato
    • 学会等名
      International Conference on Artificial Reality and Teleexistence
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2011-11-29
  • [学会発表] 3D High Dynamic Range Display System2011

    • 著者名/発表者名
      Saeko Shimazu, Daisuke Iwai, Kosuke Sato
    • 学会等名
      International Symposium on Mixed and Augmented Reality
    • 発表場所
      バーセル(スイス)
    • 年月日
      2011-10-28
  • [学会発表] 電子ペーパと複数プロジェクタを用いたハイダイナミックレンジディスプレイ2011

    • 著者名/発表者名
      伊井野達也, 日浦慎作, 浅田尚紀
    • 学会等名
      日本バーチャルリアリティ学会大会
    • 発表場所
      函館
    • 年月日
      2011-09-21
  • [学会発表] Synchronous Detection for Robust 3-D Shape Measurement against Interreflection and Subsurface Scattering2011

    • 著者名/発表者名
      Tatsuhiko Furuse, Shinsaku Hiura, Kosuke Sato
    • 学会等名
      International Conference on Image Analysis and Processing
    • 発表場所
      ラヴェンナ(イタリア)
    • 年月日
      2011-09-16
  • [学会発表] 主成分分析と光学現象の分類に基づく画像の線形化2011

    • 著者名/発表者名
      森隆浩, 日浦慎作, 佐藤宏介
    • 学会等名
      画像の認識・理解シンポジウム
    • 発表場所
      金沢
    • 年月日
      2011-07-22
  • [備考]

    • URL

      http://www.cv.info.hiroshima-cu.ac.jp/~hiura/

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公開日: 2013-06-26  

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