計画研究
本研究の目的は、フィジオーム・システムバイオロジー研究を推進するための新しいシミュレーションプラットフォームを確立することにある。また理論研究と実証研究の両面から、心臓電気活動の分子レベルから組織・臓器レベルまでの統合的な理解を得ることも目的としている。多階層生体機能モデル構築をサポートするためのプラットフォームPhysioDesigner、ならびにシミュレーションソフトウェアFlintの研究開発を進め、平成27年3月にver1.2を公開した。これにより、北野班で開発が進んでいるGaruda プラットフォームの最新版に完全に対応し、利用者の利便性をさらに向上させた。プラットフォーム利用のためのチュートリアルを実施(平成26年5月)し、更なる利用促進を図った。その結果として、ウェット研究者による生体シミュレーションの利用機会の増進、ウェットードライ研究者等による多くの共同研究成果の創成に繋がった。一方、実証研究においては、心臓徐脈制御に関わるカリウム(GIRK)チャネルに特異的に作用する化合物探索に、酵母を用いたカリウムチャネル活性によるスクリーニング系が有効に機能することが示された。数千の化合物の中から、GIRKを特異的に阻害する化合物のスクリーニングを可能にした。また、その候補化合物によるKirチャネルへの作用が薬理学的、電気生理学的に解析され、その解析の一部は木下班と共同で分子動力学シミュレーションを利用したイオン透過性の評価にも繋がった。さらに、TRPチャネルの電気生理実験結果に基づく数学モデルの構築(沼田班と共同)や、不整脈誘発に関わる早期後脱分極の発生機序を力学的側面から解明(倉田班と共同)するなど、実験研究を補完する理論研究が多数なされた。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (52件) (うち国際学会 6件、 招待講演 9件) 備考 (3件)
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