計画研究
プロジェクト全体にわたるソフトウエアプラットフォームの研究開発が、当グループのミッションである。この目標を実現するために、多階層モデリングを可能とするソフトウエアプラットフォームであるPhysioDesignerの開発、CellDesignerの拡張として多様な化合物がネットワーク上で想定しているターゲット以外の分子と相互作用し、ネットワーク全体にどのような影響をあたるかを推定するソフトウエア、PhysioDesignerならびにCellDesignerのモデルをクラウド上で、高速シミュレーションするソフトウエアFLINT、さらには開発したモデルをプロジェクトで共有しより精度を上げるプロセスをサポートするソフトウエアPayaoならびにiPathways+などを開発した。これらの一群のソフトウエアは、当プロジェクトで提唱する国際連携プロジェクトであるThe Garuda Allianceで提供されるGaruda API/Garuda Coreに準拠し、スムーズに連動する例を見ないソフトウエア群に仕上がっている。The Garuda Allianceは、すでに、南カリフォルニア大学、EMBL、エジンバラ大学、マンチェスター大学、モナッシュ大学(豪)、ルクセンブルグシステムバイメディシンセンターなど、国際的に十数機関の共同プロジェクトとして発展を始めている。さらに米国Food and Drug Administration (FDA)もこのプラットフォームならびにそこで可能となる多階層モデル化技術に興味を持ち、実際に一部の研究をこのソフトウエア群を用いて開始している。
1: 当初の計画以上に進展している
PhysioDesignerとCellDesignerの連携がより密なものになり、細胞内分子相互作用から生体レベルまでを統合してモデル化するソフトウエア基盤がより高度になっている。さらに、FLINTやPayao, iPathways+などの周辺ソフトウエアも出来上がり、一つの研究支援パイプラインとして類を見ないレベルに達している。今後、より機能の拡充、使いやすさの向上、さらなる連動性の向上などを進めていく。この進展を見て、国外からいくつもの連携の提案が寄せられている。Garuda allianceも、国内外に大きな流れとなりつつある。
より具体的な事例を積み重ねて、産業界における実用に供することができる水準のシステムへと強化を続ける。同時に、これらのソフトウエア基盤やGaruda allianceなどを含めた技術基盤と方法論を国際標準として推進する。特に、連携を表明している国外の研究機関などへの連携を密にし、国際的なグループを形成する事に全力を投入する。
すべて 2013 2012 その他
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (14件) (うち招待講演 13件) 図書 (3件) 備考 (2件) 産業財産権 (3件) (うち外国 1件)
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