研究領域 | 光の螺旋性が拓くキラル物質科学の変革 |
研究課題/領域番号 |
22H05141
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松崎 典弥 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (00419467)
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研究分担者 |
仲本 正彦 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (30883003)
本間 健太 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (40866224)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2027-03-31
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キーワード | らせん構造 / 筋線維 / 組織工学 / 足場材料 |
研究実績の概要 |
本研究課題では、超螺旋光を用いて光の角運動量で細胞と足場材料の複合体(細胞-足場材料複合体)を操作し、らせん構造を有する繊維組織にする技術(らせんファイバー化技術)を開拓しその学理を明らかにすることを目的としている。 本年度は、大阪大学への光学系の設立とらせんゲルファイバーの作製の検証を行った。共同研究先の大阪公立大学では二光子レーザーが設置されているが、我々のグループでは一光子レーザーを用いて光学系をセットアップした。405 nmのUVレーザーとフィルター等を用いて光学系を設置することができた。検証実験としてこれまで実績のあるNOAを用いてl=0,1,2の条件でらせんゲルファイバーの作製を試みたところ、各条件に依存したらせんゲルファイバーが作製できたため、光学系のセットアップを確認できた。また、ポリエチレングリコールジアクリレートを用いて同様の条件でゲル化を試みたところ、らせんゲルファイバーが作製できた。 以上より、本年度も予定通り研究を進めることができた。次年度はゲル化条件をより詳細に検討することで、導入した光学系を用いて様々な高分子によるらせんゲル構造体の作製を試みる。それにより、高分子の化学構造や反応性、開始剤などの影響を明らかにすることで、超螺旋光の可能性を整理する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度導入予定であった405レーザーを導入することができた。超螺旋光を用いたらせんゲルファイバーの作製についても、実績のあるNOAだけでなくPEGDAにおいても確認されたため、導入した光学系が機能していることを検証できた。以上より、おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、導入した光学系を用いて様々な高分子によるらせんゲル構造体の作製を試みる。それにより、高分子の化学構造や反応性、開始剤などの影響を明らかにすることで、超螺旋光の可能性を整理する。
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