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2023 年度 実績報告書

自殖と他殖を規定する胚乳のエピゲノム制御

計画研究

研究領域植物の挑戦的な繁殖適応戦略を駆動する両性花とその可塑性を支えるゲノム動態
研究課題/領域番号 22H05175
研究機関横浜市立大学

研究代表者

木下 哲  横浜市立大学, 木原生物学研究所, 教授 (60342630)

研究分担者 遠藤 真咲  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (40546371)
研究期間 (年度) 2022-06-16 – 2027-03-31
キーワードエピジェネティクス / イネ / 胚乳 / インプリンティング
研究実績の概要

植物の胚乳では、自殖を優先する仕組みに加え、時には柔軟に他殖を許容しゲノムの多様性を増大させる仕組みが存在する。これまでに、生殖的隔離を示すイネ属の異種間交雑において、片親のゲノム倍加によりゲノムバランスを復帰させ、発芽可能な種子を得ることに成功している。予備的な検証により、通常遺伝子はこの仕組みに殆ど寄与しておらず、インプリント遺伝子の発現変動がオス・メスのゲノムバランスを決定していることが判明している。本研究では、胚乳におけるオス・メスの対立遺伝子の発現とエピゲノム情報を解析することで、ゲノムバランスの分子実態解明を目的としている。現在までに、インプリント遺伝子の時系列解析を進め、持続的にインプリントされるクラスと時期特異的に発現するクラスに大別してエピゲノム情報解析を進めた。その結果、父性インプリント遺伝子は二つのクラスにH3K27me3のレベルの違いが、母性インプリント遺伝子にはDNAメチル化のレベルにおいて持続的、時期特異的インプリント遺伝子の両者に違いがみられた。さらには、シングルセル(核)解析を進め胚乳発生の詳細を解析した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画は概ね予定どおり進捗しているため。

今後の研究の推進方策

今年度までに得られた知見に基づき、さらなる胚乳発生解析をシングルセルレベルで行う。さらにはシングルセル解析を時系列を加味すること、正逆交雑も含めることでセルタイプ毎のインプリント遺伝子の同定を進める。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] イネ胚乳発生過程における DNA メチル化の変動2024

    • 著者名/発表者名
      上地 真子 , 殿崎 薫 , 小野 明美 , 木下 哲
    • 学会等名
      日本育種学会
  • [学会発表] 中央細胞 - 卵細胞間の原形質連絡の閉鎖が卵細胞における DNA メチル化へ及ぼす影響2024

    • 著者名/発表者名
      金子 澪,八代 惇,鎌田 千裕,長谷川 綾子,須崎 大地,杉 直也,殿崎 薫,丸山 大輔,木下 哲
    • 学会等名
      日本育種学会

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公開日: 2024-12-25  

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