計画研究
今年度は、研究計画に従い以下の3つの検討を実施し成果を得た。1. がん血管新生阻害物質cortistatin Aアナログの標的分子解析について、前年度合成した活性を保持するプローブ分子および活性持たないダミープローブ分子の2つを利用して、血管内皮細胞の細胞破砕物から結合タンパク質の同定を試みた。その結果、cortistatin Aアナログの結合タンパク質候補を約10種類に絞り込むことに成功した。2. 潜在性結核菌に有効な海綿由来のアルカロイド化合物については、前年度確立した全合成ルートを参考にして、標的分子解析に向けた化合物のプローブ化を試みた。その結果、活性を保持するプローブ分子の合成に成功した。また、合成したプローブ分子を用いて、Mycobacterium属細菌の菌体破砕物から標的分子解析を開始した。また、遺伝子変異解析による標的分子同定を平行して進めた。活性物質に対する自然耐性株の分離をM. bovis BCG株を用いて実施した結果、遺伝子変異解析可能な複数の化合物自然耐性株を得ることに成功した。3. 昨年度の研究で見出した、低栄養環境に適応した膵臓がん細胞選択的に増殖阻害活性を示す海綿由来のセスキテルペンについては、その作用メカニズム解析を目的として、化合物処理により変動する遺伝子の解析をRT-PCRアレーを用いて進めた。その結果、本化合物で処理した低栄養環境適応膵臓がん細胞では、ヒートショックプロテインファミリー群が大きく変動することを見出した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 2件、 査読あり 6件、 謝辞記載あり 6件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (16件) (うち国際学会 5件、 招待講演 4件) 備考 (1件)
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