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2015 年度 実績報告書

生物現象を誘起する新規内因性分子作用機構

計画研究

研究領域天然物ケミカルバイオロジー:分子標的と活性制御
研究課題/領域番号 23102012
研究機関東北大学

研究代表者

上田 実  東北大学, 理学研究科, 教授 (60265931)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2016-03-31
キーワード天然物化学 / 植物科学 / ケミカルバイオロジー
研究実績の概要

本研究では、生物活性天然物リガンドの標的同定、作用機構解明と、その活性制御を目的として研究を行った。本年度は、特に活性制御法の新たなコンセプトの確立を目標として研究を行った。領域内研究によって、天然物リガンドは、「鍵と鍵束」のように標的と1対1の対応関係で作用するので無く、「鍵束」のように複数の標的に同時に作用することが明らかになった。この新たなコンセプトに基づき、「鍵束」リガンドを「鍵」に分解する戦略を得ることができれば、小分子化合物に必ず付随する副作用という深刻な問題を回避できると考えた。
我々は、天然物リガンドの多くが複数の不斉中心を持つ立体的な構造を有することに着目した。複数の標的との結合には、分子全体の形が重要な役割を果たすはずであり、その一部の立体化学を反転させて構造にねじれを生じさせた立体異性体の中に、複数の標的の内の一部のみと相互作用するリガンドが存在すると予想した。このようなコンセプトに基づき、多様な生物活性を持つ天然物リガンドである植物ホルモン活性のチューニングを行った。植物ホルモン類縁体である天然物リガンド コロナチンをベースに、その立体異性体から、サブタイプ選択的な標的結合活性を有し、多彩の活性の内、ひとつだけを選択的に活性化するサブタイプ選択的リガンドを開発することに成功した。我々の成果は、天然物リガンドの立体異性体を用いることで、その標的選択性をチューニングし、副作用を低減できる可能性があることを示す重要な成果である。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)

  • [雑誌論文] A Novel Nuclear Receptor Ligand, Digoxigenin, is a Selective Antagonist of Liver-X-receptors2017

    • 著者名/発表者名
      H. Oishi, Y. Takaoka, T. Nishimaki-Mogami, H. Saito, M. Ueda
    • 雑誌名

      Chem. Lett.

      巻: 46 ページ: 313-314

    • DOI

      10.1246/cl.161071

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Dual function of coronatine as a bacterial virulence factor against plant: possible COI1-JAZ-independent role2016

    • 著者名/発表者名
      S. Egoshi, Y. Takaoka, H. Saito, Y. Nukadzuka, K. Hayashi, Y. Ishimaru, H. Yamakoshi, K. Dodo, M. Sodeoka, M. Ueda
    • 雑誌名

      RSC Adv.

      巻: 6 ページ: 19404-1941

    • DOI

      10.1039/C5RA20676F

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] ディビジョントピックス 天然物の標的選択性を立体異性体で制御する2016

    • 著者名/発表者名
      上田 実
    • 雑誌名

      化学と工業

      巻: 69 ページ: 236-236

  • [雑誌論文] 生物の謎に挑む天然物ケミカルバイオロジー2016

    • 著者名/発表者名
      上田 実
    • 雑誌名

      化学工業(特集 ケミカルバイオロジーの新展開)

      巻: 67 ページ: 682-686

  • [学会発表] 植物生理活性物質のケミカルバイオロジー2016

    • 著者名/発表者名
      上田 実
    • 学会等名
      第89回日本生化学会大会
    • 発表場所
      仙台国際センター
    • 年月日
      2016-09-22 – 2016-09-24
    • 招待講演
  • [学会発表] Chemical Biology of Plant Natural Products2016

    • 著者名/発表者名
      上田 実
    • 学会等名
      The First A3 Roundtable Meeting on Chemical Probe Research Hub
    • 発表場所
      福岡レオパレス
    • 年月日
      2016-09-22 – 2016-09-24
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2018-01-16  

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