計画研究
最終年度となる本年度は、o-ヒドロキシシンナモイルアミド型の光反応性基を有する第三世代光親和型アフィニティー樹脂への各種小分子の固定化反応を検討した。水酸基やカルボン酸、芳香環を有する化合物が、官能基非選択的に樹脂上に固定化できる一方、チオールやアミンを含む化合物はこれらの官能基選択的に固定化が起こることを確認した。また、紫外光ではなく電磁波(マイクロウェーブ)でも光反応性基が活性化可能であることを見出した。一方、フルオロカーボンリンカーを導入した光親和型アフィニティー樹脂の作成と評価を行ったが、フルオロカーボンリンカーの存在が小分子の固定化・標的タンパク質の検出に有利であるという結果は得られなかった。合成化学的手法を用いた生物活性小分子の作用機作解析研究では、抗腫瘍性マクロライド FD-891 の構造活性相関研究を推し進め、12種類の誘導体の活性を評価した結果、抗腫瘍性の発現にはマクロラクトン部のエポキシドのみならず、側鎖の鎖長が極めて重要であることを見出した。天然由来ポリエンマクロラクタム heronamide 類に関しては、京都大学掛谷グループとの共同研究により、heronamide C から heronamide A, B への変換反応の実証と、heronamide B の構造改訂を行った。また、以前合成した heronamide C の類縁体を含めて heronamide 類の構造ー活性相関研究を実施した結果、heronamide C の大環状マクロラクタム構造とジオールの立体化学が、酵母細胞の増殖阻害活性に極めて重要な役割を担っていることを見出した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件、 謝辞記載あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (22件) (うち国際学会 4件) 備考 (1件)
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