研究領域 | 天然物ケミカルバイオロジー:分子標的と活性制御 |
研究課題/領域番号 |
23102014
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
木越 英夫 筑波大学, 数理物質系, 教授 (90169839)
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研究分担者 |
早川 一郎 筑波大学, 数理物質系, 助教 (20375413)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | アプリロニンA / 高活性アナログ / ハイブリッド / 三元複合体 |
研究実績の概要 |
これまでに明らかにしたアプリロニンAのプローブ分子調製のために有効な修飾位置を利用して、蛍光プローブ、光アフィニティプローブ、ビオチンプローブの開発、改良を行った。 光アフィニティプローブを用いて検討した結果、昨年度に発見した標的分子であるアクチン関連タンパク質2および3(Arp2, Arp3)はアプリロニンAの強力な腫瘍細胞増殖阻害には関係がないことが判明した。そこで、さらに別の標的分子を探索した結果、アクチンとともに結合するタンパク質があることを見いだした。現在、このタンパク質の同定と三元複合体形成の機構を検討している。 アプリロニンAが引き起こす細胞死の機構について検討した結果、カスパーゼ3が関与するアポトーシスであることが分かった。この活性に関する構造活性相関は、これまでに判明している腫瘍細胞増殖阻害活性とよく相関していることも明らかとなった。 高活性アナログの開発研究の一環として、アプリロニンAの効率的合成法の開拓を行った。これまでの合成経路で問題であった側鎖類縁体合成での鍵段階の改良を行い、効率的に合成フラグメトを得ることができるようになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
作用機序に関わる標的タンパク質を発見でした。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、このタンパク質の同定と作用機序解明を行うとともに、この機序に基づく高活性アナログの開発を行う。
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