研究領域 | 天然物ケミカルバイオロジー:分子標的と活性制御 |
研究課題/領域番号 |
23102016
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐々木 誠 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (80235267)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ポリ環状エーテル / イオンチャネル / 阻害剤 / 機能解析 / 天然物リガンド |
研究実績の概要 |
本研究では、海洋ポリ環状エーテル天然物リガンド・ガンビエロールの電位依存性カリウムイオンチャネル(Kvチャネル)に対する阻害活性発現に必要な最小構造単位をもつ活性単純化類縁体を開発し、詳細な機能解析を行うことを目的とし、イオンチャネルサブタイプ選択的阻害剤の合理的設計のための分子基盤の構築を目指した。 今年度は、内在性Kvチャネルを含まないCHO細胞を用いた恒常発現細胞系を構築し、ガンビエロール、構造単純化類縁体のKv1.2チャネルサブタイプに対する精密な阻害活性評価を行った。ガンビエロール、7環性および4環性類縁体がナノモル濃度で阻害活性を示したのに対し、新たに合成した3環性類縁体は高濃度でも阻害活性を示さなかった。この結果から、ガンビエロールの右半分に相当する4環性類縁体がKvチャネル阻害活性を示す最小構造単位であることを明らかにした。さらに、4環性類縁体の構造を基盤として結合部位同定のための光親和性標識プローブの開発を進めた。まず、モデル化合物の合成とKv1.2チャネルに対する予備的な阻害活性評価を行うとともに、4環性類縁体の改良合成法の開発について検討した。次年度は、さらなる合成の効率化と光親和性標識プローブ分子の設計・合成へと展開する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
内在性Kvチャネルを含まないCHO細胞を用いたKv1.2チャネル恒常発現細胞系を新たに構築し、ガンビエロールおよび構造単純化類縁体のKv1.2チャネルサブタイプに対する精密な阻害活性評価を行った。これにより、ガンビエロール4環性類縁体が阻害活性発現に必要な最小構造単位であることを明らかにできた。さらに、4環性類縁体を基盤としたモデル化合物の合成と阻害活性評価を行い、結合部位同定のための光親和性標識プローブ設計・合成を進めるための知見を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
前年度に引き続き、ガンビエロール4環性類縁体の構造を基盤として光親和性標識プローブの設計・合成を行い、Kvチャネルの結合部位同定に向けて研究を進める。
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