細胞内にナノ粒子を輸送する際、細胞膜の透過およびエンドソームは障害となる。まず、イメージング性能の向上を目指し、量子ドット(QD)をリン脂質ポリマーで内包する手法を確立し、高輝度化を実現した。さらに表面に結合させるバイオ分子の種類と組成に関して検討し、最適な条件を確立し、細胞に対して高い親和性、低い侵襲性を持ちながらも、細胞膜を透過するナノ粒子系を創製した。また、pH応答性のMPCポリマーの構造制御と機能化を、リビングラジカル重合を適用して実施し、これを利用したナノ粒子系を実現した。細胞内に取り込ませることで、細胞内pH環境を解析することに成功した。これは今後の薬物動体の解析などに重要である。
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