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2011 年度 実績報告書

多点の弱い相互作用を利用した分子/細胞の制御

計画研究

研究領域ナノメディシン分子科学
研究課題/領域番号 23107008
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

研究機関京都大学

研究代表者

岩田 博夫  京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (30160120)

研究分担者 有馬 祐介  京都大学, 再生医科学研究所, 助教 (90402792)
岡本 行広  名古屋大学, 革新ナノバイオデバイス研究センター, 特任講師 (50503918)
キーワードリン脂質 / 単鎖DNA / 相補対形成 / Pottsモデル / 細胞凝集体 / PEG
研究概要

二次元上での細胞配列方法の確立とその細胞の挙動を観察した。以下にその概略を記す。
リン脂質、ポリエチレングリコールと単鎖DNA(20残基)をタンデムに結合した複合体((ssDNA)20-PEG-lipid)を合成した。細胞の懸濁液にこの複合体の溶液を添加すると、リン脂質部分が細胞膜の脂質二重層部分にアンカリングし、複合体が細胞は表面に固定され、所定の配列の(ssDNA)20が提示される。一方、ガラス表面をマレイミド基を有するシランカプリング剤で処理する。この表面に末端にチオール基を持つ上記(ssDNA)20の相補鎖である(ssDNA')20の水溶液をガラス表面の所定の位置に滴下して、ガラス表面に(ssDNA')20を固定した。この表面に(ssDNA)20を持つ細胞を播種すると、(ssDNA)20と(ssDNA')20がハイブリダイゼイションして、細胞が表面に固定される。
上記の方法で固定した細胞を無血清培地と血清含培地の2つの培地を用いて培養した。無血清培地で培養すると、細胞接着後数時間で極めて奇妙な形態を取った。一方、血清培地に交換したときは、基板表面にビトロネクチンやファイブロネクチンが吸着し、細胞は(ssDNA)20と(ssDNA')20がハイブリダイゼイションを介した接着から、インテグリンと細胞接着糖タンパクとの相互作用を介した接着移行し、細胞の形態、また、増殖能も通常の細胞培養と同じになった。
また、複数種の細胞からなる細胞の凝集体を作り、共焦点蛍光顕微鏡で観察しその凝集体内の細胞の配置を決定した。その配置を数理モデルは、Francois GranerとJamesn Glazierにより開発されたPottsモデルを用いたCompucel13Dを用いて解析している。単純な系であるので、モデルを作るのは簡単である。シミュレーション時に用いる細胞間接着のパラメータと実験的に得られる細胞接着のパラメータの対応付けを検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

未だ研究を始めたばかり。当初の計画どおり順調に進んでいる。論文は投稿準備中のものが2件。

今後の研究の推進方策

計画どおりに進めていく。領域内の顕微鏡を得意とする樋口先生や権田先生のグループと共同研究をするこどで、我々の持っている機器で得られるより格段に多くの情報が得られるようなので、共同研究を積極的に進める。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Cell Adhesive2012

    • 著者名/発表者名
      H.Iwata
    • 学会等名
      The 3rd Taiwan-Japan Symposium on Nanomedicine
    • 発表場所
      京都市国際交流会館(京都府)
    • 年月日
      2012-03-08

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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