ペリニューロナル・ネットを構成するコンドロイチン硫酸(CS)とケラタン硫酸(KS)プロテオグリカンによる発達期視覚野可塑性の制御を解析した。CSの6位の硫酸化を担う酵素を過剰発現させたマウスを用いた解析により、CSの硫酸化の6位優位から4位優位への変化が感受性期の終了の制御に関与することが分かった。この調節はパルブアルブミンン陽性の抑制性細胞の成熟とT型Caチャネル依存性長期増強の制御を介していた。また、低硫酸化のKSがその長期増強と片眼遮蔽による非遮蔽眼反応の増強を制御することが分かった。以上の結果は、特定の硫酸化パターンを持つ糖鎖により視覚野の可塑性が制御されることを示している。
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