計画研究
本年度は以下を中心に研究を行った。1)AMPA型グルタミン酸受容体上のN型糖鎖に関する研究に関しては、GluA2の糖鎖付加部位変異体を用いて細胞表面発現量およびHNK-1糖鎖発現に深く関与する糖鎖付加部位を同定し、その結果をPLOS ONEに報告した。また、前年度明らかにしたGluA1やGluA2上のフコースを持つ複合型糖鎖の機能に関して解析を行い、GluA1とGluA2の相互作用の調節に重要であることを明らかにした。従って、AMPA受容体を構成する主要なサブユニットであるGluA1とGluA2の糖鎖はAMPA受容体の機能発現に深く関与していることが示された。2)ペリニューロナルネットに存在するHNK-1糖鎖抗原に関しては、HNK-1糖鎖の合成に関与していると考えられているGlcAT-PやGlcAT-Sではなく、プロテオグリカンの橋渡し4糖構造の合成に関与するGlcAT-Iがその合成に関与していることを明らかにした。また、そのキャリアー分子がAggrecanであることを同定し、実際にAgrecan上にHSO3-GlcA-Gal-Gal-Xylという硫酸化四糖構造が存在することを質量分析により確認した。この新たに見出されたHNK-1糖鎖抗原の役割として、Aggrecan上のコンドロイチン硫酸鎖の伸長を阻害する可能性を示す結果を得た。これらの結果についてはPLOS ONEに報告した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 4件、 招待講演 3件) 図書 (1件) 備考 (1件)
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