パーキンソン病は環境的要因と遺伝的要因が複雑に絡み合い発症する。しかしながら、その原因は謎につつまれている。また、レビー小体と呼ばれる封入体を病理学的特徴とするが、その形成メカニズムについても不明な点が多い。時を同じくして遺伝性パーキンソン病の原因遺伝子としてミトコンドリア(PINK1遺伝子,CHCHD2遺伝子)やリソソーム(ATP13A2)の機能維持に関与するものが次々と発見された。それらモデル動物(細胞)の詳細な解析により、ミトコンドリアとタンパク質分解経路の要であるリソソームの障害が脳内環境の破綻をもたらし細胞死を誘導することが明らかになってきた。
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