• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

オプチニューリン遺伝子異常による脳内環境の変化と神経変性の関わりの解明

計画研究

研究領域脳内環境:恒常性維持機構とその破綻
研究課題/領域番号 23111008
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

研究機関広島大学

研究代表者

川上 秀史  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (70253060)

研究分担者 加藤 英政  埼玉医科大学, 医学部, 講師 (50292123)
キーワード筋萎縮性側索硬化症 / オプチニューリン
研究概要

われわれがALSの原因遺伝子として同定したオプチニューリンは多様な分子機構に関与しており,NF-κBに関連した炎症調節機能だけでなく,ユビキチン結合能を介してオートファジーにも関与することが明らかになってきている。オプチニューリン遺伝子異常による神経変性メカニズムと周辺環境に及ぼす影響をあきらかにするため、2つのモデル作製を試みた。1つは、ノックアウトマウスの作製であり、ES細胞でオプチニューリン遺伝子をノックアウトした後、キメラマウスを作製し、F1を得た。DNA解析の結果、ノックアウトマウスが生まれており、今後系代し、数の拡張、およびホモ接合マウスを得て、解析を行う予定である。またOPTNノックアウトマウスの表現形を観察するとともに,培養細胞系での検討を行う目的でノックアウトマウスの胎仔からマウス胚性線維芽細胞MEFを作成しT抗原にて不死化させた.これと並行して優生遺伝形式をとるOPTNのE478G変異を導入したトランスジェニックマウスの作成も試みている。
2つ目のモデルとして、オプチニューリン遺伝子異常をもつ筋萎縮側索硬化症患者より、同意を得て、皮膚生検し、繊維芽細胞を得た。山中法を改良した独自の誘導方法にて、その後の分化誘導に偏向性の少ないiPS細胞を誘導した。具体的には、ゲノムに挿入されないリプログラミング因子の導入法や、分化誘導の偏向性を減弱させる独自培養法を用いて、分化誘導を試みたが、神経細胞への完全な分化は得られなかったため、今後更なる改良を進める予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ノックアウトマウスの取得に成功している。

今後の研究の推進方策

ノックアウトマウスに関しては、今後、観察及び解析をおこない、筋萎縮性側索硬化症のモデルとなりうるか検討する。ヒトのiPS細胞モデルに関しては、さらなる条件の検討を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Severe brain atrophy after long-term survival seen in siblings with familial amyotrophic lateral sclerosis and a mutation in the optineurin gene : a case series2012

    • 著者名/発表者名
      Ueno H, Kobatake K, Matsumoto M, Morino H, Maruyama H, Kawakami H
    • 雑誌名

      J Med Case Reports

      巻: 5 ページ: 573

    • DOI

      10.1186/1752-1947-5-573

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Optineurin with amyotrophic lateral sclerosis-related mutations abrogates inhibition of interferon regulatory factor-3 activation2011

    • 著者名/発表者名
      Sakaguchi T, Irie T, Kawabata R, Yoshida A, Maruyama H, Kawakami H
    • 雑誌名

      Neuroscience Letters

      巻: 505 ページ: 279-281

    • DOI

      10.1016/j.neulet.2011.10.040

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi